シャモニ 周辺を歩く  小川清美  2019.12.7.


2019.12.7. シャモニ 周辺を歩く モン・ブラン山群の特選コース23

写真・文 小川清美 1949年杉並区生まれ。写真家。ガラス工芸デザインを経て、写真家・土岐三雄氏に師事。80年独立。10年程前よりスイス・アルプスの撮影を始める。国内では主に八ヶ岳、日光、裏磐梯周辺を歩く。旅行会社で写真講師も。著書に『スイスアルプス・ハイキング案内』『スイスアルプスの旅』など多数

発行日           2000.4.20. 初版第1刷発行           2001.4.15. 初版第2刷発行
発行所           山と渓谷社 (ヨーロッパアルプス・ハイキングガイド3)

モン・ブラン山群(概説) Le Massif du Mont Blanc
Ø  本書で紹介するハイキングエリア
ヨーロッパ・アルプスの最高峰モン・ブラン(4807m)の山群は、フランス・スイス・イタリアにまたがる全長35㎞の小さな山塊。4000mを超える山は9座しかないが、鋭い岩峰と氷の世界は人を寄せ付けない迫力
シャモニのエリアは東西南北に分けられるが、最もハイキングコースが多いのは谷の北側に連なる赤い針峰群Les Aiguilles Rougesの山腹を歩くもの。ロープウェーでブレヴァンやフレジュールの展望台へ上がり、そこを出発点にモン・ブラン山群の展望を楽しみながら歩く
東側のエリアは、スイスとの国境にあるバルムのコルが起点。花の多いのが特徴
西側は、レ・ズーシュ周辺で、立体的な針峰群を眺めながら、湿原に咲く花を楽しめる
南側は、シャモニ針峰群の山腹から裾野にかけて歩くエリア
最大のハイキングエリアがモン・ブラン山群を一周するトゥール・デュ・モン・ブラン
鉄道でスイス国境を越え、ケーブルカーなどを利用して、山上のダム湖からモン・ブラン山群を遠望するコース
スイス側のヴェルビエからテレキャビンを利用して石造りの山小屋を訪ねるコース

Ø  モン・ブラン山群の主なエリア
Ø  シャモニ周辺マップ
ハイキングのシーズンは6月下旬~9月上旬
7月中旬にはほとんどのコースがオープン。TMBもこの頃から約1か月間がシーズン
標高2000m以下で6月中旬に花が咲いているのはズーシュからテレキャビンに乗って行けるプラリオン辺り
イタリア側ではこの頃にはかなり花が咲いている。特に美しいのはヴェニの谷とフェレの谷
7月中旬以降はどこでも花を見ることができるが、特に素晴らしいのはバルムのコル辺り

Ø  シャモニ周辺とモン・ブラン山群の交通

1.    シャモニ → レストラン・フローリア 花のレストランで展望を楽しむ
シャモニ駅(1037m)からブレヴァンに向かって樹林帯を間を3.7100分上ったフロリア小屋(1337m)へ。プラの村(1060m)経由で戻る3時間15分のコース

2.    プラン・ドゥ・レギュイーユ → モンタンヴェール
対岸の赤い針峰群を眺めながらシャモニ針峰群の山腹を歩く3時間コース
シャモニ→(ロープウェー)→プラン・ドゥ・レギュイーユ(2310m)(ロープウェー)→エギュイーユ・デュ・ミディ展望台見学→(ロープウェー)→プラン・ドゥ・レギュイーユ→(徒歩180)→モンタンヴェール
まずはエギュイーユ・デュ・ミディ(3842m)展望台(3795m)へ登る。展望台から南西にモン・ブランがあり、ボソン氷河も見下ろせる
プラン・ドゥ・レギュイーユからハイキング開始。沢を3か所わたり、右手頭上にシャモニ針峰群右からプラン針峰(3673m)、ブレティエール針峰(3522m)、グレポン針峰(3482m)。その先で水量が豊富なナンティヨン氷河を渡る。正面にドリュ(3754m)が見え、右にはメール・ドゥ・グラス氷河。その奥にはグランド・ジョラス(4208m)

3.    ドリュとメール・ドゥ・グラス氷河
ドリュとその真下を流れるメール・ドゥ・グラス氷河を見に行く
シャモニ→(登山電車)→モンタンヴェール→(徒歩60)→モッテ小屋→(徒歩150)→プラ駅→(鉄道)→シャモニ
シャモニから登山電車でモンタンヴェール駅に行き、ドリュを眺めながら、モッテ小屋までメール・ドゥ・グラス氷河に添って3時間半のハイキング
駅前からテレキャビンに乗って氷河見物するのもいい。氷河に掘られたトンネルを入ると小さなホールがある

4.    バルム山一周
お花畑が美しいバルムのコル周辺をハイキングする
シャモニ→(バス)→ル・トゥール→(テレキャビン、リフト)→バルム→(徒歩15)→バルムのコル→(2191)→バルム山一周(徒歩150)→バルムのコル
スイスの国境にあるお花畑の散策。コルの後ろがバルム山。国境に立つ小屋。マーモットの生息地。対岸にはエモッソン湖が空に浮かんだ湖にように見える

5.    バルム → アルベルト小屋
間近でトゥール氷河を見るためにアルベルト小屋へと登る
バルム→(徒歩30)→ラック・ド・シャラミヨン→(徒歩120)→アルベルト小屋→(徒歩120)→バルム
標高差500mの少しハードなコース
ラック・ド・シャラミヨンは雪解けの頃は水量が多く大きいが、8月に入るとかなり小さくなって、なくなることもある
解け出した水が滝のように岩壁を流れ落ちるトゥール氷河には圧倒、氷河の上にはシャルドネ(3824m)
アルベルト小屋は石造りの立派な山小屋で、宿泊がお薦め

6.    バルムのコル → トゥリアン氷河
優雅でソフトなトゥリアンとグランの2つの氷河を眺めに行く
バルムのコル→(徒歩120)→レ・グラン・ドゥシュ小屋(2113m)(徒歩150)→バルムのコル

7.    フレジェール → モンロック
連なる名峰と氷河の眺めを満喫するハイキング
プラ→(ロープウェー)→フレジェール(1877m)(徒歩140)→シェズリー湖(2133m)(徒歩100)→トゥレル・シャン→(徒歩20)→モンロック駅
赤い針峰群の山腹を歩くコースで、対岸の山々の展望を楽しめる。ドリュとヴェルト針峰(4122m)が目前にあって迫力ある風景に次いで、アルジャンチェール氷河とシャルドネ(3824m)が見えてくる
シェズリー湖からは一気に下ってモンロック駅へ。途中岩壁を鉄梯子で降りる
岩登りのゲレンデがありクライマーで賑わう

8.    アンデックス → ラック・ブラン → フレジェール
山上の湖にはモン・ブラン山群が美しく映える
フレジェール→(リフト)→アンデックス(2385m)(徒歩90)→ラック・ブラン→(徒歩90)→フレジェール
7月中頃まで残雪、湖も雪に埋もれることがあるので、7月下旬~8月中旬がお薦め
湖を見下ろすホテルに宿泊すれば、赤く染まる山々が湖面に映る素晴らしい景色が見える

9.    プランプラ → フレジェール
モン・ブラン山群が一望できる最高のハイキングコース
シャモニ→(テレキャビン)→プランプラ(1999m)(徒歩80)→シャルラノン(1840m)(徒歩60)→フレジェール
ブレヴァンの手前を赤い針峰群の裾野につけられたコースを行く

10. ブレヴァン展望台 → ブレヴァンのコル → プランプラ
ブレヴァンの展望台でモン・ブランを眺めトゥール・デュ・モン・ブランのコースをハイキング
プランプラ→(ロープウェー)→ブレヴァン展望台(2525m)(徒歩50)→ブレヴァンのコル→(徒歩45)→プランプラ
モン・ブランを眺めるのに最高のポイントがブレヴァンの展望台

11. ブレヴァン展望台 → シャモニ
モン・ブラン山群を眺めながら標高差1500mを下る
ブレヴァン展望台→(徒歩60)→ベル・ラシャ小屋→(徒歩140)→レ・モアンシュ→(徒歩30)→シャモニ中心街

12. ボソン氷河
シャモニの町から一番近いボソン氷河を眺めに行く
シャモニ→(バス)→ボソン氷河入口→(リフト)→山頂駅(1400m)(徒歩5)→ボソン氷河見物→(徒歩90)→ボソン氷河入口
グロットゥ氷河展望台(1500m)から、アイスクライミングの練習風景が見える

13. ル・プラリオン山頂
立体的なモン・ブラン山群を眺められる隠れたポイント
シャモニ→(バス)→レ・シャヴァン→(テレキャビン)→山頂駅→(徒歩40)→ル・プラリオン山頂(1969m)(徒歩30)→山岳ホテルプラリオン→(徒歩5)→山頂駅
シャモニ谷の西端に位置する台地で、モン・ブラン山群を違う角度から立体的に眺めることができる
山頂駅近くにビオナッセイ氷河が広がり、その後ろにモン・ブランの前衛峰ドーム・デュ・グーテ(4304m)、その右にドーム・デュ・ミアージュ(3673m)へと続く雪の稜線はシャモニからは見ることができない山容
ホテルに宿泊すれば朝・夕の素晴らしい山々の姿を見ることができる

14. ビオナッセイ氷河
迫力満点のビオナッセイ氷河を見に行く
シャモニ→(バス)→ベルヴュー→(ロープウェー)→ラ・シャレットゥ山頂駅(1801m)(徒歩60)→シャレ・ドゥ・ラール→(徒歩70)→氷河先端の尾根(2020m)(徒歩50)→シャレ・ドゥ・ラール
名峰モン・ブランの西側直下を流れるビオナッセイ氷河は、先端に近い部分から炸裂した波頭のような形で迫力満点
ロープウェーは、シャモニ側からモン・ブランを目指す登山者のルート。山頂駅のレストランから少し坂を下ったところから出る登山電車の終着駅ニ・デーグル(2372m)が登山口
前衛峰のドーム・デュ・グーテが迫るが、それに邪魔されてモン・ブランは見えない

Ø  シャモニ展望台
Ø  トゥール・デュ・モン・ブラン・コース図
Ø  トゥール・デュ・モン・ブランを歩くには
TMB7つの谷と5つの峠を越える壮大なハイキングコース。ノーマルとバリエーションの2通り
峠で一番高いのはイタリアとスイス国境のフェレ(2537m)
天候の急変に注意
交通手段を使えば距離も時間も早く回れる → シャモニ~サン・ジェルヴェ=ル・ファイエの電車、そこからバスでコンタミンヌまで行く。イタリアに入ってヴェニの谷のラ・ヴィサイユ~クールマイユ―ル間、クールマイユ―ル~アヌーバ間のバス。セイニュのコルを越えてスイスに入るとラ・フリ~オルズィエール間のバス、乗り継いでシャンペ湖の先のシャンペ・ダン・バまでバス
本書ではコンタミンヌを出発点とするが、フランスではブレヴァンをスタートとしている
山小屋には温水シャワーがついていたり、料理はフルコース、宿泊料金も安い

15. トゥール・デュ・モン・ブラン1日目 シャモニ・モン・ブラン → ボンノム小屋
今夜は人気の山小屋でフルコースを楽しむ
シャモニ→(鉄道)→サンジェルヴェ=ル・ファイエ→(タクシー)→ノートル・ダム・ドゥ・ラ・ゴルジュ(1210)(徒歩120)→バルム小屋(1706m)(徒歩150)→ボンノムのコル(2329)(徒歩60)→クロワ・デュ・ボンノム小屋(2477) 
歩行時間5時間30
TMBの出発点はノートル・ダム・ドゥ・ラ・ゴルジュ。シャモニの西のコンタミンヌから南西にさらに車で40分ほど走った明るく開けたモンジョアの谷間にあり、礼拝堂と小さなシャレー風レストランが1軒ある
1日目の標高差は1100m。バルム小屋が森林限界

16. トゥール・デュ・モン・ブラン2日目 ボンノム小屋 → エリザベッタ小屋
フランスからイタリアへ TMBの核心部を歩く。6日間で一番ハード
ボンノム小屋→(徒歩120)→シャピュー→(徒歩180)→モッテ小屋(1870m)(徒歩180)→セイニュのコル(2516m)(徒歩120)→エリザベッタ小屋(2258m)
セイニュのコルで国境を越え、モン・ブランが頭を出し、南側からモンブラン山群を見上げる感じ。峠の左にグラシエ針峰が見え、中央右手には三角に尖ったノワール針峰(3772m)。峠からの下りからヴェニの谷が見下ろせ、コースは花が多く楽しい
エリザベッタ小屋の後ろにはトレラテート針峰(3930m)
エリザベッタ小屋の正式名称は、エリザベッタ・ソルティーニで山で亡くなったソルティーニ婦人の名に因む。80人収容

17. トゥール・デュ・モン・ブラン3日目 エリザベッタ小屋 → クールマイユ―ル
今日はのんびりと湿原と湖の風景を楽しむ。イタリア側のハイライト
エリザベッタ小屋→(徒歩40)→コンバル湿原(2000m)(徒歩180)→ラーゴ・シェクルイ(2170m)(徒歩40)→コル・シェクルイ(1956m)(リフト)→プラン・シェクルイ→(ロープウェー)→クールマイユ―ル
エリザベッタ小屋の前がヴェニの谷でそこに沈む湿原がラーゴ・デュ・コンバル湿原
ラーゴ・シェクルイは、モン・ブラン山群からグランド・ジョラスまでを映す
クールマイユ―ルは、モン・ブランのイタリア側の登山基地

Ø  クールマイユ―ル タウンガイド
町の正面玄関がモンテ・ビアンコ広場、メインがローマ通り
プラン・ゴレのエルミタージュ小屋までの森林浴がお薦め

18. クールマイユ―ル → モン・チェティフ
独立した岩峰に立ちイタリア側からモン・ブランを眺めるのに最高
クールマイユ―ル→(ロープウェー)→プラン・シェクルイ→(リフト)→コル・シェクルイ→(徒歩60)→モン・チェティフ山頂(2343m)(徒歩40)→プラン・シェクルイ→(徒歩90)→ドローネ→(徒歩20)→クールマイユ―ル
山頂からモン・ブラン山群が全貌出来る。眼下にはフェレの谷からヴェニの谷まで見渡せ、クールマイユ―ルの町並みが俯瞰できる。360度のパノラマの展望台

19. トゥール・デュ・モン・ブラン4日目 クールマイユ―ル → ラ・フリ
イタリアとスイスを分けるフェレのコルを越えると道はとても歩きやすい
クールマイユ―ル→(バス)→アヌーバ→(徒歩170)→フェレのコル→(徒歩160)→フェレの村→(徒歩30)→ラ・フリ
フェレのコルの手前の牧草地にあるエレナ小屋(2062m)のテラスからの展望は素敵。モン・ドラン(3823m3カ国にまたがる山)からグランド・ジョラス(4208m)にかけての氷河と岩稜を楽しめる
美しいプレ・ドゥ・バ氷河が見えるとフェレのコルで、ここがスイスとの国境。スイス側にはグラン・コンバン(4314m)が聳える
フェレの谷は、68月にかけて黒牛の闘牛が盛ん
シャモニとアオスタを結ぶモン・ブラン・トンネル  全長11.8km道路トンネルアルペンにあるトンネルの中でも重要な輸送路の1つであり、北アルプス向けの約1/3に相当する輸送量を誇る。1946年に計画が浮上し、1953年に両国議会により建設が決定、1959年に着工し、従業員350人、岩盤を破壊するために約711tの爆薬が使用され、ヴォールトの構成の為に6万トンのセメント、300tの鉄が使われ、1965719日に開通。フランスがイタリア側に元々モンブランルートを通過するには、グラン・サン・ベルナール峠プチ・サン・ベルナール峠を通過する必要があり、かなりの大回りとなっていたが、このトンネルの開通により、交通の便が格段に向上。全長11.6km、幅8.6m、高さ4.35m2車線対面通行。2車線対面通行の理由は、需要が高まるに連れて拡張計画も浮上したものの、付近の住民の反対に遭い頓挫したから。その後、300m毎に監視カメラ(40台)を設置したり、換気孔や、最大45人を収容できる耐火気密シェルター18箇所の建設などの近代化も行われている。 最高速度は70km/hで、最低速度は50km/hである(かつては100km/hであったが、後述の火災事故により見直し)。1999324小麦粉マーガリンを積んでフランス側からイタリア側へ向かっていたベルギーの貨物トラック(ボルボ製)が燃料漏れにより爆発、フランス側が煙を感知していたにも関わらず、直ちに封鎖しなかったことから、10台の普通車両と18台のトラックがトンネル内に進入、結果として死者39名、負傷者27名という大惨事となってしまった。主な原因として、トンネルの中間地点を境にしてフランス側とイタリア側の管理会社が管理していたため、換気系統が別々となっていたこと、火災対策が不十分と指摘されたにも拘らずフランス政府が無視したことが挙げられる。この火災で、当初シャモニー側から消防車2台が火災現場へ向かったが、既に火災で配線が焼け熔けており、暗闇の状態となっていたことと、車が車線を塞いでいたことから到着が遅れてしまい、煙に巻き込まれることとなってしまった(この15名の消防士は救助されるが、そのうちの司令官1名が死亡している)。その後、フランス、イタリアのほか、スイスから合計で約100名の消防士が動員されたものの、換気装置が有毒ガスを排気しきれずに熱と煙が立ち込めることとなり、消防士が現場に到着できたのは火災から約3日後の326日、完全に鎮火したのは、火災発生から約56時間後のことであった。なお、死者の多くは避難時にシェルターへ向かう途中に死亡しており、爆発車両の積荷がマーガリンと小麦粉であったことから、事故現場は約1000度もの高温の状態に達していた。故に、遺体も炭化したものが多かった。この事故に巻き込まれ生還したのは12名であるが、この12名はイタリア側から派遣された警備員ピエルルーチョ・ティナッツィによって救助されている(彼はBMW K75に乗り、被災者に酸素マスクを装着させた状態で後部に乗せて救出していた)。だがティナッツィは最後に救助しようとした被害者とともに防火扉の中で亡くなっているのが発見された(被害者が巨体で、K75に乗せられなかったためとされている)。事故後、イタリア側によって同国側入口にモニュメントが建立されている。この火災事故により、トンネル内の壁は焼け焦げ、コンクリートが砂状になったり、鉄が熔解するなどの深刻なダメージを蒙り、閉鎖を余儀なくされた。その後、壁の補修や、換気システムと温度計の追加、退避トンネルの建設などが行われ、約3年後の200239日に再開通した。

20. トゥール・デュ・モン・ブラン5日目 ラ・フリ → フォルクラ峠
TMBの大詰め、スイス側の核心部を歩きフォルクラ峠を目指す
ラ・フリ→(バス)→オルズィエール→(バス)→シャンペ・ダン・バ(1359m)(徒歩190)→ボヴィーヌ(1987m)(徒歩140)→フォルクラ峠(1526m)
バスの終点が山上のリゾート地シャンペ湖(1477m)
シャモニとスイスのマルティーニを結ぶ車道のピークがフォルクラ峠

21. トゥール・デュ・モン・ブラン6日目 フォルクラ峠 → シャモニ・モン・ブラン
最終日、国境のバルムのコルに立てばモン・ブラン山群が一望できる
フォルクラ峠→(徒歩40)→トゥリアンの村外れ→(徒歩210)→バルムのコル(2191m)(徒歩15)→バルム→(リフト、テレキャビン)→ラ・トゥール→(バス)→シャモニ・モン・ブラン
峠からトゥリアン氷河とトゥール針峰(3544)を見ながら下ってバルムのコルへの上りに入る。ナン・ノワールの流れを渡り、森林限界(1840)に出ると視界が大きく開ける
この先は、モン・ロック→フレジェール→ブレヴァン→レ・ズーシュ→プラリオン→コンタミンヌと歩けば、完全な周回となる

22. モン・フォール小屋
スイス側からモン・ブラン山群を眺める展望台。スイス西端のリゾート地ヴェルビエから手軽に行ける素晴らしい石造りの山小屋
ヴェルビエ(1500m)(テレキャビン)→ルイネット(2195m)(徒歩60)→モン・フォール山ロープウェー山麓駅→(ロープウェー)→山頂駅(3328m)(徒歩40)→モン・フォール小屋(2475m)(徒歩75)→ルイネット
スイスのレマン湖に注ぐローヌの谷が大きく曲がるマルティーニから南に下ったヴェルビエは、セントバーナード犬で名高いグラン・サン・ベルナール峠に一番近いリゾート
シャモニからは鉄道でマルティーニ乗り換え、ル・シャブルからはPTTバス
ヴェルビエの町並みは、規則により全戸南向きの小型シャレースタイルで、扇の面のように広がる
モンフォール山頂駅は360度の展望、モン・ブランからグラン・コンバンや遠くマッターホルン(4478m)までも見える
シャモニから日帰り可能なので、モン・フォール小屋に泊まって朝焼けのモン・ブランを見たい

23. エモッソン湖探勝
天空にあるダム湖エモッソンからモン・ブラン山群を眺める
シャモニ→(鉄道)→ル・シャトラール・ヴィラージュ→(ケーブルカー:世界最高の勾配87%を一気に登る)→シャトー・ドゥー→(トロッコ電車)→エモッソン→(ミニケーブルカー)→ラ・グーラ(1960:エモッソン・ダム周辺探勝)→①(徒歩50)→シィ・ジェール山頂(2062m)往復、②(徒歩170)→ヴュー・エモッソン・ダム(2205m)往復
スイス国境を越えた最初の駅ル・シャトラールから勾配の急なケーブルカーで
トロッコ列車はモン・ブラン山群を眺めながら走り、アーチ型のコンクリートの壁のところでミニケーブルカーに乗り換え、ダム湖を見下ろすラ・グーラへ登る
エモッソン・ダムの堰堤は全長554m、アーチ式ダムの、反り返るように谷を堰き止めたコンクリートの壁の最大の高低差は180m、垂直より傾斜のある壁に人口のホールドが取り付けられたルートをクライミングする人々がいる
さらに90分ほど登ると小さめのヴュー・エモッソン・ダムがあり、恐竜の足跡を見るハイキングはさらに90分歩いた岩山の中

Ø  シャモニの町散歩
1.    地元の人々の憩いの場所:ガイアンの岩場 → シャモニ・モン・ブラン
シャモニ駅→(鉄道)→レ・ペルラン駅→(徒歩5)→ガイアンの岩場→(徒歩55)→シャモニ駅
小さな子どもから大人まで、ロッククライミングの練習場。高低差50mの岩壁

2.    シャモニ → プラ
川沿いの道はとても涼しく、プラの教会からのドリュも素敵
シャモニ駅→(徒歩60)→プラの教会
モン・ブラン広場から、アルヴ川沿いの遊歩道を、川を遡るように歩く

Ø  シャモニ・モン・ブラン タウンガイド
開放的で明るい雰囲気
山岳博物館
国立登山スキー学校
サン・ミシェル教会

Ø  ヨーロッパ・アルプスを歩くための技術
シャモニへ行くには、ジュネーヴ(コワントラン)空港から中央駅のコルナヴァン駅に行き、バス・ターミナルからの直通の定期バスが便利(所要1時間半)
鉄道ではTGVでリヨンかエクス・レ・バン経由、サン・ジェルヴェ=ファイエ乗り換えでシャモニへ
シャモニでの交通 ⇒ フランス国鉄SNCFの乗り放題パス(1か月有効で、乗車日49)。スイスも回る場合はスイス・フレキシーパスが有効
3月下旬から9月下旬までは夏時間で、日本との時差は7時間



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