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狼の義  林新/堀川惠子  2024.3.10.

  2024.3.10.  狼の義 新 犬養木堂伝   著者  林新     1957 ~ 2017 年。慶応大経卒。 NHK エグゼクティブ・プロデューサーとして NHK スペシャル、大型企画を担当。「ドキュメント太平洋戦争 第 4 集 責任なき戦場~ビルマからインパールへ」 ( 文化庁芸術作品賞 ) 、「家族の肖像」シリーズ ( ギャラクシー賞大賞 ) 、「世紀を超えて」「 JAPAN デビュー 天皇と憲法」など近現代史に造詣が深い 堀川惠子  1969 年生まれ。テレビ記者を経てノンフィクション作家。『死刑の基準』で講談社ノンフィクション賞、『裁かれた命』で新潮ドキュメント賞、『教誨師』で城山三郎賞、『原爆供養塔』で大宅壮一ノンフィクション賞、『戦禍に生きた演劇人たち』で AICT 演劇評論賞。夫・林との共同制作に「ヒロシマ・戦禍の恋文」「新藤兼人 95 歳 人生との格闘果てず」「死刑囚 永山則夫~獄中 28 年間の対話」等   発行日            2019.3.23.  初版発行           発行所            KADOKAWA     もくじ 序章   古老の追憶  終戦直後、経堂に住む ” 財閥王 ” 古島一雄のもとに総理大臣に就任したばかりの幣原が来て、内務大臣就任を要請したが、「老人の出る幕なし ! 」と一喝。年明けには鳩山が来て自由党を一時預かってくれと懇請するが、それも拒否、逆に吉田茂を推薦 古島の出発点は新聞記者、明治の四半世紀、 ” 無冠の帝王 ” として生きたことが何よりの誇り 新聞『日本』の編集長として正岡子規を世に出し、『萬朝報』では政治記者として、黒岩涙香と特ダネを連発。政界に転じると、尾崎咢堂とともに、別格の超オールド・リベラリスト。政界に転じたのは、ある男に一生を捧げるための決断 88 のお祝いの席で、犬養の最期の言葉は「話せばわかる」ではない、「そんな単純な言葉を発する男ではない」と断言   第一章  戦地探偵人 1、死闘  西南の役で犬養は東京の郵便報知新聞派遣の従軍記者として近衛第 1 連隊について戦場へ。まだ「記者」という存在は全く認知されていない 2、戦地探偵人  犬養はまだ慶應の学生だが、郵便報知に出