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民族浄化のヨーロッパ史  Norman M. Naimark  2014.12.26.

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2014.12.26.   民族浄化のヨーロッパ史 憎しみの連鎖の 20 世紀 Fires of Hatred  Ethnic Cleansing in Twentieth-Century Europe  2001 著者 Norman M. Naimark   1944 年ニューヨーク市生まれ。 1972 年スタンフォード大で博士号取得。ボストン大とハーヴァード大ロシア研究センターの特別研究員を経て、現在スタンフォード大歴史学部東欧史教授兼フーヴァー研究所上級研究員。専門はロシア・ソ連と東欧の近現代史。代表的著作は、第 2 次大戦後のドイツにおけるソ連占領地区の歴史の考察 訳者     山本明代  01 年千葉大大学院社会文化科学研究科博士後期課程修了 ( 学術博士 ) 。名古屋市立大大学院人間文化研究科講師、准教授を経て、現在教授 解説者 百瀬亮司  75 年松本市生まれ。 07 年東大大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。現在跡見学園女子大兼任講師、名古屋市立大大学院人間文化研究科研究員 発行日            2014.6.30.  初版 1 刷印刷              7.14.  初版 1 刷発行 発行所            刀水書房  ( 名古屋市立大学 人間文化研究叢書 4) 名古屋市立大学人文社会学部は、「人間・社会・文化のあり方を学際的な視点から問い質し、豊かで人間らしい生き方を可能にする社会の実現への貢献を目標として 96 年設立 日本語版への序文 「民族浄化」  ⇒  英語圏の「浄化」には非難の意味合いは含まれないが、ロシア語やドイツ語では、明らかに集団的暴力の形態として理解される。本書では後者に近い概念とする 民族浄化とジェノサイドを区別  ⇒  民族浄化の歴史的諸事例がジェノサイドを導き得るし、暴力的な集団的追放の過程がジェノサイドへの強い引き金となっている 序章 民族浄化 /20 世紀 / ヨーロッパ / 諸事例 戦争と民族浄化、住民同士の殺し合いが、ヨーロッパ南東部にあったユーゴという国家を破壊し尽くした。ユーゴにおける内戦は、ヨーロッパが第 2 次大戦後経験した戦争の中でも最悪のもので、数百万人もの人々が住む場所を追われ、かつてセルビ

ナパ—奇跡のぶどう畑  Doug Shafer  2014.12.21.

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2014.12.21.   ナパ — 奇跡のぶどう畑  第二の人生で世界最高のワイナリーを作り上げた〈シェーファー〉の軌跡 A Vineyard in Napa    2012 著者 Doug Shafer  カリフォルニア州ナパヴァレーにあるワイナリー〈シェーファー・ヴィンヤーズ〉の現社長 Andy Demsky  ナパヴァレーを拠点とするライター。〈シェーファー・ヴィンヤーズ〉の広報コンサルタント 訳者 野澤玲子 翻訳家。一般財団法人日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート。東京女子大英米文学科卒。本書翻訳一か月後の 14.7. 逝去 発行日            2014.9.15.  初版発行 発行所            阪急コミュニケーションズ 序文 中西部出身の成功した会社員の抱いた夢が、あまりにも華麗に、堅実に、かつ完全に実現されたという事実が本書を希少な読み物にしている 1.     ジョン・シェーファー 1924 年 シカゴ北郊外に生まれたジョンは、コーネル大学で工学を専攻した後、 43 年召集され、戦闘機のパイロットに。アリゾナ地方新聞社のオーナーの娘と結婚。母方の親族が創業した教育書専門の出版社の営業マンとして 20 年勤務 1970 年代初め、アメリカ銀行の『カリフォルニア州におけるワイン産業の展望』と題したレポートを読んで、ワインの将来性に魅せられ、カリフォルニアに飛ぶ ⇒ 地中海沿岸では丘の斜面にある段々畑でブドウが栽培されているのを知って、同じ様な土地を探し、紹介されたのが、ナパヴァレーの中心から南東にはずれたスタッグスリープと呼ばれる土地で、 3 年間地元のワイナリーのオーナーたちが誰も手を出さなかった 2000 フィートもの巨大な岩の断崖の上の 209 エーカーの土地で、ぶどうが最後に植えられたのは 1922 年 2.     1973 年 1 月 一家 6 人でナパに移住 “Back to the Land( 自然に帰ろう )”  というムーヴメントに乗ったとも言える 同じ様にナパに移住してきた中に、チェラムズバーグ・ヴィンヤーズ、ダイアモンド・クリーク・ヴィンヤーズ、パインリッジ・ワイナリー、モンテレーナ・ワイナリー、スタッグスリープ