新 東京いい店やれる店  ホイチョイ・プロダクションズ  2013.5.26.

2013.5.26. 新 東京いい店やれる店
Sex & The City & The Restaurants

著者 ホイチョイ・プロダクションズ

発行日           2012.7.15. 初版第1刷発行
発行所           小学館
携帯版『いい店やれる店』と、FRaUCanCamと雑誌をまたいで15年間にわたり連載した「東京コンシェルジュ」の内容の一部をまとめたもの

35歳以上の紳士M2専用


1.        花見は八重桜に限る
桜に代表されるバラ科の果樹には「自家不和合性」と言って、自分と同じDNAを持つ木の花粉は受精できないという性質がある ⇒ 接ぎ木
桜見物の名所
   スラッシュカフェ ⇒ 白金八芳園
   サクラ、ザ・ガーデン ⇒ 国際文化会館
   リバーサイドテラス(目黒川と駒沢通りの角の16階建てマンションの1)
ユイット ⇒ 2000年代カフェブームの火付け役となった武田康伸の8番目の店
ふじや ⇒ 極楽とんぼ加藤の経営するジンギスカン
焼鶏あきら ⇒ 「ちゃんとダイニング」の元副社長井上盛夫の出した店

2.        アスパラガス前線到来
16世紀イタリアの農民が偶然発見した「遮光栽培」で育てたホワイト・アスパラガス
採集の際丁寧に扱わなければならないので、穂先は「マドモアゼルの指先」と呼ばれる
4月は「アスパラガスの王様」と言われるイタリア・ヴェネト州バッサーノ産
5月はドイツ・ニーダーザクセン州アスパラ街道のシュパーゲル ⇒ ツム・アインホルン(オーナー野田浩資は元プロボクサー、ベンツの勧めと出資を受けて神谷町に)

3.        初ガツオで寿命を750日延ばす
季節の野菜や魚がおいしく食べられるのは最大30日と考え、10日毎に区切って、「走り、盛り、名残り」と呼んで食材を区別
江戸では、「東の方角に向いて初モノを笑いながら食べると、寿命が75日延びる」と言われ、「初モノ」を食べるのが粋とされ、中でも初カツオは、寿命が750日伸びると言われた
東京では、青葉が芽吹き始めるころが「初ガツオ」の季節
学術的には、マグロと同じスズキ目サバ科、北緯20度以南の水温24℃以上の海で産卵
実際脂が乗っているのは10月以降に南に戻る「戻りガツオ」
土佐では、江戸時代にカツオの刺身による食中毒が多発し、生食が禁止されたため、表面だけを火で炙って焼き魚に見せかけて食べたのが、「土佐造り(別名タタキ)」 ⇒ 表面を藁で軽く炙るが、その際土間(タタキ)で炙ったところからこの名がついた
初ガツオ ⇒ 江戸前寿司 ⇒ 人形町・喜(3)寿司(1923年創業)
江戸前鮨の3大始祖
(1)  両国・華屋與兵衛(17991858)の與兵衛ずし ⇒ 1818年頃の開業
1880年創業の吉野鮨(現在も存続)と柳橋・喜(3)寿司が継ぎ、柳橋は廃業し枝分かれした人形町が存続
(2)  千住・みやこ ⇒ 1848年頃の開業
現在は、浅草・弁天山美家古(1866年創業)が継ぐ
(3)  三原橋・二葉鮨 ⇒ 1877年開業、現在も存続
1950年開業の銀座・奈可田、銀座・きよ田が枝分かれ

4.        突発デートなら「バル」
スペインの居酒屋。2005年頃にブーム。イタリアやフランスなら「バール」
三鷹バル ⇒ 立ち飲みオンリー。世田谷バル、タカダノバルの元祖
アヒルストア ⇒ 08年富ヶ谷商店街にオープン、料理がしっかり系、メッシタ(目黒)、フェボ(森下)の先駆け
ルカナル(代々木八幡)、ラ・オリーバ(乃木坂)、ブリッカ(三軒茶屋)、オステリア・ルスティカドムス(白金台)、ビーボ・デイリースタンド(代々木)

5.        メガ夜景よりプチ夜景
トゥールームス グリル/バー ⇒ 青山紀伊国屋のAOビル5階の屋外テラス席
デカンタ ⇒ 東京アメリカンクラブ3階のステーキハウス(新宿パークハイアットのニューヨークグリルを人気店にしたブライアン・マーカスが内装を手掛けた)
アシエンダ・デル・シエロ ⇒ 代官山のメキシコ料理店。権八時代に小泉・ブッシュ会食を仕切り、「サービスの神様」と言われた新川義弘が起こしたレストラン
2031 屋上テラス(渋谷)、アジル ジョーヌ(麻布十番)、エスクリーバ(神谷町)、チエロ(三宿)、スタジオーネ(神楽坂)、ヒルトップ・カシータ(麻布十番)、ロイクラトン(原宿)

6.        猿でもチュウできる店
ウォーターライン ⇒ 天王洲の運河に浮かぶレストラン。ライトアップされたトラス橋
インターナショナル キュイジーヌ サブゼロ ⇒ 横浜大桟橋の突先

7.        幻の魚ギンポウ(銀宝)
6月は江戸前の天ぷら ⇒ 代表の天ダネは、野菜なら谷中生姜や空豆、魚はギンポウ(大型のドジョウに近い)、キス、稚アユ、アオリイカ
天ぷらに使われる車エビは出世魚 ⇒ 小さいうちは「才巻」と呼ばれてかき揚げに使われ、少し成長して「巻き」となるが、「巻き」の旬は6月から約4か月(この間のみ天然もの)
天孝 ⇒ 神楽坂。ゴマ油の天ぷらには天つゆがよく合う、天つゆ系天ぷらの代表格

8.        芽生えたばかりの恋が成就するチーズ
コフレ ⇒ 銀座のフレンチ

9.        F分の1のゆらぎ、ホタル
ホタルの夕べ、鑑賞会 ⇒ 渋谷ふれあいセンター、おとめ山公園(目白)

10.    ハモ極楽の境地
京都では、「ハモは梅雨の雨を飲んで脂が乗る」と言われる ⇒ 祇園祭は別名「鱧祭」
瀬戸内海産、殊に淡路島の南の沼島(日本で最初にできた島)産が最上
湯引き、葛叩き(片栗粉をまぶした椀物)、つけ焼き
京割烹 熊はん ⇒ 浜町。「たん熊北店」の直営店

11.    恋を生む魔法のダンス、サルサ
サルサは、1960年代末、ニューヨークのラテン。コミュニティで、キューバやプエルトリコの民族音楽「ソン」をベースとして生まれたダンス・ミュージック
サルサ スダーダ(六本木)、サルサ カリベ、エル カフェ ラティーノ

12.    夏だ! 祭だ! 蒲焼だ!
神田明神(平将門を祭り、江戸の総鎮守に指定)の神田祭と山王日枝神社の山王祭は別格 ⇒ 寛永寺、増上寺とともに江戸の東西南北を守る。家康公認の武家の祭で、神輿ら山車が江戸城内に入ることが許された
次いで格式が高いのが、浅草の三社祭、富岡八幡の深川祭 ⇒ 町人の祭
その次が、「千貫みこし」の鳥越神社、「お化けみこし」の下谷神社、6代将軍家宣寄進のみこしのある根津神社
冬眠前の10月に河口で獲れる「下りウナギ」が一番脂がのって旨いのに、真夏の江戸を代表する味覚に仕立て上げたのは、「土用丑の日はウナギ」のキャッチフレーズを考え出した平賀源内(172880)
神田川本店 ⇒ 神田明神下
山の茶屋 ⇒ 山王神社前。1953年開業だが、元は1849年芋洗坂に開業した「大和田」
色川 ⇒ 浅草
喜代川 ⇒ 小網町。深川祭ゆかり。渡辺淳一の『化身』の主人公霧子が食べた店

13.    大人たちよ、もう一度湘南を目指せ
神奈川県立近代美術館 葉山館 ⇒ 2003年オープン
オランジュ ブルー ⇒ 美術館横
ソレイユの丘 ⇒ 05年オープンの体験型公園。元海軍航空隊の飛行場跡、米軍将校住宅跡地
江ノ島水族館 ⇒ 04年オープン
イル リフージョ ハヤマ ⇒ 10年開業、一色海岸入口の古民家を使ったイタリアン
和楽(かずら) ⇒ 04年開業、古民家を使った中華料理
ブルームーン ⇒ 97年開業の一色海岸の海の家
ディエゴ バイ リバー ⇒ 10年開業、江の島の境川の河口近くのアメリカンダイニング。00年のカフェブームを作った山本宇一・形見一郎コンビの終着点
アマルフィイ デラセーラ ⇒ 七里が浜のイタリア料理店「アマルフィイ」が背後の崖の上に出したピッツェリア
スケープス ⇒ 森戸海岸のフレンチ

14.    新・江戸前鮨店でシンコ
京都の鱧に対して、東京の夏の味覚の代表がシンコ
こはだは出世魚 ⇒ シンコ→コハダ→ナカズミ→コノシロ。日本最古の食用魚
「焼くと人間の肌を焼く匂いがする」という言い伝えがあり、江戸時代には悪代官から娘を出せと強要された町人が、コハダを焼いて「娘は死にました、いま焼いているところです」と言って切り抜けたという伝説もあった
8月初めはまだ小さいので、1貫に4尾乗せた4枚づけで握られる。鮨ネタとして使われるのは2年目のナカズミまでで、1尾から2貫とれる
鮨ネタとしては最も安い部類に入る「下魚」とされるが、シンコだけは別格 ⇒ 史上最高値を付けた96年は1600円もしたという
カウンターに冷蔵ケースを置かず、ネタを木製のネタ箱に盛る、シャリはやや堅め、酢飯に江戸以来の赤酢(ミツカンの初代・中野又左衛門が1804年に発明、米ではなく酒粕から作る粕酢)を使うためシャリが赤い、等は全て「すきやばし次郎」が始めて広めた
さわ田 ⇒ 中野坂上の商店街から銀座に進出してミシュランの2つ星をとる
来主(くるす) ⇒ 西麻布に集中する「新・江戸前鮨店」の代表格

15.    ムール・マリニエール
ムール貝の旬は8月、大量の海水を体内に取り込んでは吐き出し、海水中のプランクトンを食べて生きるので、海水が汚れていると身も汚れる
料理法はムール・マリニエールが一般的 ⇒ オリーブ・オイル、にんにく、エシャロットで炒めて白ワインで煮る。生クリームを加えたのがノルマンド、トマトを加えるとニソワーズ
アトリエ・ド・アイ ⇒ 白金北里通り。シェ・トモの市川知志の経営

16.    唐辛子でアドレナリンだらだら
唐辛子はメキシコ原産、大航海時代にヨーロッパに伝わり、ポルトガル人がインドのゴアに持ち込み、カレーに唐辛子が使われるようになった
インドの80%を占めるヒンドゥー教徒は、教義により牛・豚を食べることができないので、肉はマトンかチキン。イースト菌が入っているのでパンを食べないという宗派もある
日本人が「カレー」と呼ぶのは、インド特有のスパイス「マサラ」風味のこと、日本の味噌・醤油同様、味付けの特性みたいなもの
インド料理の基本思想は「医食同源」 ⇒ スパイスは漢方薬
東京で代表的な北インド料理店は「モティ」(六本木ほか)、「シターラ」(青山)、南インド料理なら「ダバ インディア」(八重洲)、「デリー」(銀座ほか)
ベストのインド料理店は「嶮暮帰(けんぼっけ)」 ⇒ デリーの高級ホテル「タージマハール」出身のインド人シェフ、1986年開業、東京で最も粘性の高い北インド宮廷カレーを出す 西麻布4-11-28 3498-7080
四川料理 ⇒ 山椒と唐辛子に似た辛さの元を素材とする。陳建民(191990)の「四川飯店」が広めた。直弟子の橋本暁一の都ホテルの「四川」、愛弟子の久田大吉の上野毛の「吉華」、本場生粋の四川料理を売り物とする1999年新橋にオープンした「正宗中国 四川料理 趙楊」、趙楊出身の女性料理人・山村光恵が2008年開業した「梅香(メイシャン)」、その兄弟子・菊島弘従が2010年開業した「蜀郷香(シュウシャンシャン)
「中華香彩」(広尾)、「重慶飯店麻布賓館」(西麻布)、「廣安」(広尾)、「直城」(高輪)も四川料理で有名

17.    若アユより落ちアユ
9月は鮎 ⇒ 解禁日は大半が61日だが、産卵のために川を下り始めた頃が食べごろ
「湖産」と呼ばれる琵琶湖産のみ、淡水で養殖、他はすべて川下で産卵した後、稚魚は海に流れ春に歯が生え変わる頃に川を上り始め上流で苔を食べる
「稚アユ」(春さき)、「若アユ」(6月上流で獲れる)、「落ちアユ」(911月産卵のために川を下るアユ) ⇒ 1年のサイクルで一生を終えるので「年魚」とも呼ぶ
都心で天然アユを食べるなら「鮎正」(新橋)

18.    月見は必ず9月と10月に二度する
太陰暦では、秋は79月、その真ん中の815(現在の920日前後)が「中秋の名月」
お月見=「観月の宴」 ⇒ 平安時代に中国から伝わる。江戸時代には陰暦913日の十三夜にも月見をしないと「片見月」と言って縁起が悪いとされた
月見の名所 ⇒ 「アシエンダ デル シエロ」(代官山)、「神南軒」(渋谷公園通り)、「コスタ ラティーナ」(南米料理、松見坂)、「モザイク」(青山)、「アーヴィング プレイス」(山本宇一が白金台に作る)

19.    上海蟹を食べるなら10月はメス、11月はオス
北京料理 ⇒ 揚子江の北側。麺や餃子がを主食とする小麦粉圏(麺の本場)
広東料理 ⇒ 揚子江の南側。米作圏(チャーハンの本場)
四川料理 ⇒ 揚子江の上流。激辛料理
上海料理 ⇒ 揚子江の下流、河口部。揚子江や東シナ海の魚介を醤油や味噌で甘目に煮込んだ料理がお馴染み。秋の代表する味覚が上海から揚子江を60㎞上った陽澄湖で獲れる淡水のカニ。日本にも1975年頃から輸入(2006年「特定外来生物」に指定、持ち込みを制限)
910月が産卵前でメスの味がよく、11月になるとゼラチン質の精巣を持つオスがよく、年末までシーズンが続く
3年物と4年物があり、1ハイ2,0003,500
「維新號」(本店銀座)、「中国飯店」(六本木)、「新世界菜館」(神保町)、「楼外楼飯店」(赤坂)、「Taikan En(ニューオータニ)、「紫玉蘭」(「富麗華」が裏に出した店)

20.    新そばを求めて三大老舗巡り
75日で実を熟すので、7(「夏新」)10月の2回収穫 ⇒ 10月がベター
「南千住砂場」(現存する最古の砂場、全国160店の総本店)
薮 ⇒ 19世紀初め「団子坂蔦屋」という蕎麦店が周囲を深い竹やぶで囲まれていたため「薮そば」の愛称がついた。明治になって蔵前の蕎麦屋・堀田七兵衛が「薮そば」の神田支店を買い取って始めたのが「かんだやぶそば」、その三男・勝三が1913年に浅草に出したのが「並木薮」、勝三の次男・鶴雄が1954年上野に出したのが「池之端薮」
更科 ⇒ 1789年創業の麻布十番「永坂更科」
以上が江戸前そば三大老舗
18世紀半ば、浅草の道光庵という寺にそば打ちの名人の住職がいて繁盛したものの、本院から禁じられてしまうが、その名声にあやかって屋号に「庵」をつける蕎麦店が続出 ⇒ 「長寿庵」(旗の台が「総本家」)、「大むら庵」、「松月庵」(愛知出身)
「満留賀」 ⇒ 愛知出身の加藤豊蔵が1900年頃本所で「(○の中に”)三河屋」を創業、後に(○の中に”)が満留賀となる。1910年頃できた内神田が本家
朝日屋 ⇒ 愛知出身の成瀬百次郎が1909年入谷に開業、道玄坂に移転して現存
巴屋 ⇒ 滋賀出身の昭左衛門が1830年麹町に開業、東村山に移転
熱盛 ⇒ もりそばを水ではなく湯で通したもの、蕎麦本来の香りが楽しめる
ヌキ
新世代の蕎麦店は酒肴となる和食メニューが充実 ⇒ 「仁行(にぎょう)(小舟町)、「御苑前せお」(新宿)、「木挽庵」(銀座)

21.    古代ローマの催淫剤、白トリュフ
全世界で食用に供されるトリュフは約30種。フランス南西部の[ペリゴール]は高級黒トリュフの代名詞
イタリア産の白トリュフは、値段も風味も黒を上回る ⇒ ピエモンテ州のカスタネート産、ムリゼンゴ産(すべて「アルバ産」)
「トルナヴェント」 ⇒ 高級白トリュフの店、ピエモント州料理専門。「アルポルト」や「アクアパッツァ」の入っていた歴史的物件を2005年から引き継ぐ。フロア係のマダムが「東京レストラン・3大美人マダム」
アンティーカ ヴィネリア ジュリアーノ(白金、目黒の「トラットリア・デッラ・ランテルナ・マジカ」の姉妹店、「イル・ボッカローネ」のオライアンから独立した阿部幸敏が独立、恵比寿明治通りの「ベヴェリーノ」もお勧め)
オステリア アッサイ(松濤、フィレンツェで修業した星誠が2011年に開業)

22.    ノヴェッロと言えばオリーブ・オイル
11月第1月曜はイタリアのその年の新種ワインノヴェッロの解禁日
オリーブ・オイルのノヴェッロの解禁日も同じ ⇒ 10月末に手摘みの収穫が始まり、潰して絞って遠心分離器にかけて作る100%フレッシュ・ジュース
ラ・カンティーナ・カンチェーミ(飯田橋、オリーブ・オイルのノヴェッロをウリにする、「アントニオ」の三男が開いた。父アントニオは第2次大戦のイタリア東洋艦隊旗艦の料理長、神戸来航中に祖国の敗戦で捕虜となり、そのまま日本に残ってイタリア料理店を開業した日本イタリア料理界の父)

23.    王様ベカス、女王様リエーヴル
9月中旬~2月末のフランスの狩猟シーズンに獲られる野生の鳥獣類の肉をジビエと言い、1年中入手できる家畜類のに肉(ヴォライユ)と区別 ⇒ 強い味と香りが魅力
ジビエの王様がベカス=山シギ(キジ科の渡り鳥)、女王様がリエーヴル=野ウサギ
日本でのカモ猟の解禁は、1115日~215日 「鷹匠 壽」(浅草)、「あか羽」(東麻布)
シャラン鴨は家禽 ⇒ 「 ベルクレイ(四の橋白金、ジビエから始めた渡辺洋司が2011年に開店)
四の橋白金商店街 ⇒ 「ラビラント」(ビストロ)、「タランテッラ・ダ・ルイジ(イタリアン)、「アルシミスト」(フレンチ)、「ロッツォ シチリア」(シチリア)

24.    ピッツァとピザの話
2007年ナポリのピッツア・コンテストで優勝した山本尚徳が中目黒に開いた「 イーサ」を契機にナポリ式ピッツァ店ピッツェリアが急増 ⇒ 「ルカルナ」(代々木八幡)、「ラルテ」(三軒茶屋)、「ストラーダ」(麻布十番)、「 ミケーレ(恵比寿、ミラノで140年営業する老舗の国内外を含め初の支店)
日本初のピザ専門店は「ニコラス」(飯倉片町、米進駐軍の下士官として来日したニューヨークのイタリア系移民の息子、本物のワルが開業。その生涯は『東京アンダーワールド』として刊行) ⇒ 強盗事件の出獄後独学でピザ作りをマスターして開業、米軍機関紙で「町一番のうまい店」として紹介され繁盛
ピッツェリア ペッペ ナポリスタカ(飯倉、ナポリ出身のペッペが独立。サッカーチームのカラー、アクア・ブルーで店内統一
「サヴォイ」(中目黒)、「クオモ」(全国展開)、「イゾラ」(白金裏)、「アリエッタ」(東五反田)、「ヴォメロ」(銀座3丁目)、「イータリー代官山」、「ワビレーサ」(渋谷2丁目)、「ロマーナ ジャニコロ」(麻布十番)、「ベルニーニ」(鳥居坂)、「マッジ」(恵比寿)、「オオイマチ」(大井)

25.    羊をめぐる冒険(村上春樹の小説の題名)
羊が初めて日本に上陸したのは1850年代。軍服を国産羊毛で作るため、陸軍がアメリカからコリデール種という日本の風土に合った綿羊を大量輸入し、国を上げて増産を図る、その中心は北海道
羊毛を刈り取った後の老廃羊を食用にしようと、モンゴル系中華料理の「鍋羊肉」にヒントを得て考案されたのがジンギスカン料理で、綿羊飼育の本場北海道に渡って急速に普及
「松尾ジンギスカン 滝川本店」(2010年東京にも支店)

26.    ヨーロッパを股にかける男(ポルトガル&ギリシャ料理)
トルコ料理店 ⇒ 都区内に40軒。1917年のロシア革命以来亡命者が多い
ロシア料理 ⇒ 都区内に27
ポルトガル料理 ⇒ 都区内に10軒のみだが、平均レベルが高い。ニンニクを多用。「マヌエル 高輪店」、「マヌエル コジーニャ ポルトゲーザ」(渋谷)、「マヌエル カーサ ファド」(四谷)は全てPJグループ
ギリシャ料理 ⇒ 都区内に5軒。「スピローズ」(六本木)

27.    いろいろな酒の話
「グレイグース」(フランス産高級ウォッカ)をフルーツ・ジュースに混ぜたカクテル
シェリー ⇒ スペイン南部アンダルシア地方の通称「シェリーの三角地帯」で作られる酒精強化ワインのこと。3つの町の中心の「へレス」を英語読みにしたのがシェリー。「ティオ ダンジョウ」(恵比寿、スペイン風バル)
モヒート ⇒ ラム酒ベースのカクテル。「タフィア」(西麻布のラム酒専門店)
ハイボール ⇒ 蒸留酒をソーダで割った酒の総称、ウォッカ・トニックもその1つ。「かねます」(勝どきの立ち呑み居酒屋)

28.    下町単品鍋
東京の下町の江戸以来の町人の町には安価な材料を使った鍋料理専門の店が多い ⇒ 共通しているのは、濃い醤油味の出汁。現存する最古の店は1718年創業の両国のイノシシ鍋専門の「もゝんじゃ」
「いせ源」(神田須田町)、「ぼたん」(須田町、鳥鍋)、「みの家」(森下、桜鍋)
両国、ちゃんこ鍋 ⇒ 「川崎(1937年開業)、「吉葉」(旧宮城野部屋)、「照国」(旧伊勢が浜部屋)、「巴潟」(旧友綱部屋)

29.    日本のスローフード、京野菜
京野菜 ⇒ 鴨川の地下水脈が流れる一定の地域内で作られる、1000年の歴史を持った、京都固有の野菜。京竹の子、賀茂茄子、伏見唐辛子、聖護院かぶ、九条ねぎ、京水菜
「京野菜 美登里」(銀座7丁目)、「うずら」(四の橋白金、ハリハリ鍋)

30.    フランスの鍋料理ココット
ココットとはフタ付きの鋳物製の鍋の名前だが、それを使った鍋料理も含む
野菜から滲み出る水分だけを使って調理する「無水調理」の代表がチュニジアのタジン
「ル レモア」(新丸ビル、柳舘功シェフの店、ストウブ社製の鍋をそのまま客席に出して注目)、「ヴィエイユ ヴィーニュ マキシム パリ」(赤坂、「マキシム」の鍋専門店)、「ハウス」(西麻布)、「ビストロ エビス」

31.    日本産ジビエ、スッポン
日本の冬の味覚の代表

32.    年末の過ごし方
11月は「酉の市」 ⇒ 起源は足立区の大鷲神社
12月は「第九」、「メサイア」、「こうもり」、「ジルベスター・コンサート」、「くるみ割り人形」(大人向けの恋のドラマに振付したワイノーネン版がお薦め)
クリスマスは、本当は6月とも10月とも言われるキリストの誕生日を、ヨーロッパに布教しやすくするため、北欧の「ユール」という冬至祭の期間に合わせ、西暦325年の「ニケア公会議」で強引に1225日と決められたものゆえ、異教徒の我々としてはクリスマス・イブは北欧料理店に出掛けるのが正し選択かもしれない ⇒ 「カフェ デイジー」(六本木、東京で唯一のデンマーク料理の店、世界のベストに選ばれるデンマークの店「ノマ」の料理が食べられるかも)
リラ ダーラナ(六本木、スウェーデン料理)、「アクアヴィット」(青山、スウェーデン)、「ストックホルム」(赤坂、スウェーデン料理の老舗、スモーガスボードの専門店)

33.    天然トラフグの威力
シーズンは彼岸から彼岸まで、一番おいしいのは大寒(120日からの15日間)

34.    おでんは一度に3品ずつ
料亭の板前の序列 ⇒ 花板、脇板、煮方の順で、揚げ物や炒め物より煮物というのが日本料理
おでんのルーツ ⇒ 室町時代に誕生した豆腐や芋を串に刺して味噌をつけて焼く「田楽」
千葉の野田で濃い口醤油が開発されて田楽も煮られるようになり、呼び方も「お田」 ⇒ 関西では今でも「おでん」とは「田楽」を指し、関東の「おでん」は関東煮(だき)」と呼ぶ
人気メニューは、関東では大根、関西ではたまご
出汁は、創業以来毎晩漉して、火入れしながら煮込み続ける
「お多幸」(日本橋、1925年開業、初代が大田幸という婆ちゃん)、「神茂(かんも)(日本橋、練り物は煮込むのがもったいないと言われる高級品)、「やす幸」(銀座7丁目、1937年開業、東京随一との評判、薄味の出汁の元祖)、「大多福」(浅草、1915年開業、その前は大阪法善寺)
店側からすると、1度に3品ずつ注文されるのがありがたい ⇒ 1,2品では出汁がどんどんなくなる

35.    生ガキが一番おいしい季節は3
本当の旬は12月からで、その中でも3月が一番
「東京オイスター バー」(東五反田、1999年オープン、前年ニュージーランド産の輸入が解禁され、通年で夏期が食べられるようになったためブームに)
カキが当たるのは、SRSV(別名ノロウィルス)という小型球形菌で、海水がノロウィルスに汚染されていると下痢、吐き気、発熱などの症状に陥る
「地下の粋」(晴海通り、築地魚市場の「築地三代」の出店)
「グランドセントラル オイスターバー&レストラン」(1913年開業の老舗の日本店、世界2号店が品川、3号店が丸の内)

終章
「築地 ロスコーリオ」(イタリアン、2011年オープン、1958年から南イタリア・ソレント半島アマルフィ海岸近くで営業する同名のリストランテの世界初の支店
「クーリーズクリーク」(古川橋、中華)
「喜玖蔵」(白金首都高下、中華)
「アイヴィープレイス」(代官山T-SITE、寺田倉庫の出店)






Tokyo 12 Best Sexy Restaurants
2012年夏・東京いい店やれる店──ベストの12軒はこれだ!
/ 2012827 UP / 
恋する男にとって、「いいレストラン」の真価とは? 女性が気に入ってくれるかどうか、である。「やれる店」こそいい店、という画期的な理論で一世を風びした『東京いい店やれる店』の著者ホイチョイ・プロダクションズが近著『新・東京いい店やれる店』に未掲載のレストランを中心に最も「やれる店」を『GQ』読者のために選び抜いてくれた。この夏必読のレストラン・バイブル!
文:ホイチョイ・プロダクションズ イラスト:高田真弓

味はどうでもいい

GQ』をお読みのご同輩諸君。

われわれの人生の最大の悩みは、自分が一度でいいからエッチしたいと願ういい女は、自分のようなパッとしないオヤジは決して相手にしてくれないこのことに尽きるのではありますまいか?(おお、日本全国から賛同の声が聞こえる!)なにせ、われわれには、『GQ』のメンズ・モデルのようなルックスもなければ、この不況のご時世、ほとんど金もない。こんなことじゃあ、いい女は永遠にやらせてくれない。誰もがあきらめておいでのことだろう。

だが、夢を捨てるにはまだ早い。われわれには、「やれる店」という強力な武器がある。「やれる店」とは、女性を連れて行くと、彼女が「この店を選ぶなんて、この男、なんてイケてるの!」と思ってついつい股を広げてしまう、そういう店のことそして、ホイチョイ・プロダクションズは、過去30年間、ルックスも財力も十人並みのわれわれ凡人がどうすれば高めのいい女とエッチ出来るのかの研究に弛まず励み、この7月、研究成果をまとめた『新・東京いい店やれる店』という本を出版したばかり。この本を読めば、どんなブ男もたちどころにモテモテ………。え、何?『GQ』誌上で、他の出版社から出した本の宣伝をするな、だって? おっと、失敬。

では、ここで特別に、『GQ』読者のみなさんだけに研究成果の一端をお教えすることにしよう。

まず声を大にして言いたいのは、デートで行く店を選ぶ上で「味はどうでもいい」ってこと。味の好みは人それぞれ。育った環境で塩味の濃さの好みはまったく違うし、パクチーが食べられないヤツは何千何万といる。では、パクチー嫌いは味オンチかと言えば、そんなことはない。ただの好みの問題だ。自分が美味しいと思った店でも、彼女が美味しいと思うとは限らない。味なんて所詮主観の問題だ。でも、「やれる」「やれない」は主観じゃない。

たとえば、ガーゲンというアメリカの心理学者の実験によれば、暗い部屋に一緒にいた男女は、明るい部屋にいた男女よりも親密になることがわかっている。デートで行くなら、暗めの店の方がいい、とされる所以である。

カーンという心理学者の実験では、女性は、狭い空間で至近距離にいた異性に好意を持つことがわかっている。デートでも、だだっ広い店に行くよりは、こぢんまりした店に行った方が、よい結果が得られるはずである。

グリフィットという心理学者の実験では、人間は、快適な空間で一緒に過ごした相手の対人評価を上げる傾向があるという。つまり、内装のセンスのいい店に行けば、それだけ「やれる」度は高まるわけだ。

これらはすべて客観である。「やれる」「やれない」は、「味のよしあし」のような曖昧な主観ではなく、科学なのだ。

心理学の話をつづけるなら、女性は自分に「Reassurance=自信」を与えてくれる男性を好む傾向にある。デートで行く飲食店についても、超老舗とか、海外の一流店の日本初上陸店とか、あるいは有名文化人が客席に来ているとかいった、いわゆる「ブランド店」は、女に「自分は大切にされている」という自信を与えるので、有効である。

また、女性は、服も靴もバッグも飲食店も、基本「新しい物」好きだ。従って、オープンしたての新店というのも、彼女を喜ばせる上では有効なはずである。

だが、数ある「やれる店」の条件でも、われわれがもっとも重要と考えるのは、ロケーションである。

『ロ・スコーリオ』のシェフ・久野貴之は、カントーネ村の本店での修業の後、経営者家族の許可を得て築地にこの店を出店。オープン時には一族が来日し、味を監修したとのこと。
引き合いに出して恐縮だが、昨年11月に築地場外市場にオープンした『ロ・スコーリオ』というイタリア料理店がある。この店は、南イタリアのカントーネという漁村で1958年から営業を続けるリストランテ『ロ・スコーリオ』の支店。カントーネ村の本店は、近くのアマルフィ海岸を訪れるスティーブン・スピルバーグや、ビル・ゲイツ、エルトン・ジョンといった世界のセレブたちがわざわざ沖にヨットを停めてやって来る、イタリア屈指の人気店。

そして、築地にできたこの店の世界初の支店は、水色のかわいい店構えに、同じ水色の壁の店内。料理は魚介中心の南イタリア料理で、仕入れ先はもちろん隣りの築地市場。客席には、アマルフィ海岸の想い出話にふけるハイソのおばさまや、ワインのウンチクを語る外務官僚たちすばらしい舞台設定の店である。

実のところ、この店の料理の味については、「すごく美味しい」という女子もいれば、「AWキッチンの方がマシ」という女子もいて、意見はまっ二つ。でも、みんなの意見が一致しているのは、この店が「超イケてる店」だということ。そして、この店の「イケてさ」の中でも、抜きん出てイケてるのが、築地場外市場の魚介専門の練り物屋や乾物屋の並びという、いささか秘密めいた、それでいながら、新鮮な材料がすぐに手に入りそうなロケーションである。

この店が、池袋の駅前とか、新宿の商業ビルの飲食フロアの一角にあったのでは、ちっともありがたみがない。「やれる店」とは、『ロ・スコーリオ』のように、彼女が「この店を知っているのはあなたと私だけ」と思えるような神秘的な場所に、ポツンと灯りを点している店なのだ。内装や料理の味は、後からでも変えられるが、ロケーションだけは、店を引き払わない限り変えようがない。だからロケーションは重要である。

さて、次にわれわれが訴えたいのは、「デートは高い店に連れて行けばいいってもんじゃない」ってこと。震災以後の東京では、飲食業界の再編が進んでおり、都心のデート向けの高い店がバタバタと潰れ、東京の女たちの関心は郊外の安いバールに移っている。料金があまりに高い店に彼女を連れて行くと、カタギのOLの女のコには「コイツ大丈夫?」と思われ、かえって引かれてしまう恐れがある。

『エスキス』はドトールコーヒーの鳥羽博道名誉会長が個人的に銀座に所有する「ロイヤルクリスタル銀座ビル」の上階にある、以前はプライベートサロンだった場所にできたグランメゾン。

また別な店を引き合いに出して恐縮だが、先月、銀座に『エスキス』というフレンチがオープンした。この店は、ミシュラン2ツ星フレンチの新宿『ミシェル・トロワグロ』のフランス人シェフと、『タテルヨシノ銀座』の支配人が組んで出したグランメゾンで、夜のコースが1万8000円と2万3000円。安い方のコースを注文して、コースに見合ったワインを1本飲んで、勘定は5万9400円だった。

美味いし、サービスもしっかりしているし、悪い店では決してないのだが、一般の社会人が行くのに、5万9400円はあまりに高すぎる。それだけあれば、LCCで香港に行って、フェリーでマカオに渡り、ギア・マカオに1泊してリスボアの下をウロウロしている姐ちゃんと1回やって帰って来られる額だ。

われわれは、デート使いのレストランの支払いは、1人1万2000円までと考えている。この数字には根拠がある。今日、東京で受けられる高級サービスの基本単価は、101000円だからだ。周囲を見回してみるといい。理髪店は40分で4000円。マッサージは60分で6000円、ミュージカルは120分で1万2000──時間単価はどれも101000円ではないか。日本では、カップルがレストランでの食事に要する平均時間は120分だそうだが、だとすれば、その料金は1人1万2000円が基本のはず。勘定が2人で2万4000円以下ならいいが、それより高ければ、マッサージに行った方がキモチいい、ということになる。

さて、これらの条件に鑑み、今、東京で最も「やれる店」を選んだのが、次頁以下の12店である。ぜひ参考にしていただきたい。そして、これよりも詳しいことを知りたければ、発売中の『新・東京いい店やれる店』を……。え、何? また宣伝してる、だって? おおっ、自分でも気がつかないうちに、何ということだ!!

『新 東京いい店やれる店』
1994
年のベストセラー『東京いい店やれる店』の第2弾として、2012年7月12日発売。ホイチョイ・プロダクションズが都内のレストランを覆面で訪れた結果、選び抜いた「やれる店」の数かずを天使マークで評価。小学館。1680

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