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現代ゲーム全史  中川大地  2016.10.21.

2016.10.21.  現代ゲーム全史 文明の遊戯史観から 著者 中川大地  1974 年墨田区向島生まれ。ゲーム、アニメ、ドラマ等のカルチャー全般をホームに、日本思想や都市論、人類学、生命科学、情報技術等を渉猟して文化と社会、現実と虚構を架橋する各種評論の執筆やコンセプチュアルムック等を制作。批評誌『 PLANETS 』副編集長 発行日            2016.8.20.  印刷                 8.25.  発行 発行所            早川書房 Tennis for Two 、 Spacewar! 、ポン、 D&D 、インベーダー、ゼビウス、ファミコン、スーパーマリオ、ドラクエ、テトリス、スト II 、 DOOM 、プレステ、 FF VII 、 Ultima Online 、ニンテンドー DS 、 Wii 、モンハン、 Minecraft 、パズドラ、そしてポケモン GO へ――。 ゲームの進化は、人類をいかに変容させてきたか ?  世界大戦以前に遡る情報テクノロジーの黎明期から、 VR ・ AR が人々の生活を塗り替える〈拡張現実の時代〉まで、総計 600 点以上のゲーム機とソフトの詳細分析を通じて展開する、壮大なスケールの現代社会・文化論 序章 ゲームは現実より強い 人間の本質を、「ホモ・ルーデンス=遊ぶ人」と説き、「遊びは文化より古い」と喝破 第 2 次大戦を機に、 20 世紀後半から 21 世紀にかけての文明世界に爆発的に普及したテクノロジーの徒花・コンピューターゲームの影響は大きい コンピューターゲームないしデジタルゲームを可能にしているのは、国民国家の共同幻想を醸成する大衆的な装置となった映像技術や通信技術、そして元々は核兵器開発のための数学シミュレーターとして発展した電子計算機技術に他ならない 情報機器と戯れることそれ自体を " 目的 ” とするエンターテインメントが見いだされていったことが、コンピューターゲームの成り立ち ゲームを先行実験としながら情報革命を実現してきたと言える ヒトの遊びの力に衝き動かされてコンピューターが発展していったのと同時に、遊びという人類学的な営みの側もまた、コンピューターという他者に媒介されることで

アメリカは食べる。  東理夫  2016.10.17.

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2016.10.17.   アメリカは食べる。 アメリカ食文化の謎をめぐる旅 著者 東理夫 ( ひがしみちお )   1941 年生まれ。作家・ブルーグラス奏者。学生時代からカントリー音楽のファンで、テネシー州名誉市民。アメリカ文化への造詣が深く、ミステリーから音楽・料理まで幅広い知識を生かして様々な分野で執筆を続ける。 発行日            2015.8.25.  初版第 1 刷印刷            8.30.  発行 発行所            作品社 ある日アメリカ食特有の奇妙さに気づく 英仏ではデザートの前に出てくるサラダを、最初に出てくるスープと同列にして選択を迫られるのはなぜか 朝食のメニューの中身がアメリカ中どこに行ってもほとんど同じなのはなぜか。しかも季節によってメニューが変わることもないのはなぜか なぜアメリカは食において季節感や地方色が希薄なのか 食は、アメリカを理解するごく手っ取り早い、そして分かり易い 1 つの方法である 第1部         アメリカ料理とは何なのか 序 なぜアメリカを代表する料理がないのか フランスやスペイン、中国の代表的な料理には地方性が顕著だが、日本の代表的な料理には地方性がない アメリカを代表する料理というものが見当たらないのは、寄せ集めの人々によってもたらされた料理ばかりだから。それぞれの移民たちの食を代表はしても、国全体を代表しない ピッツァは、南イタリア、特にナポリの代表的料理だが、トマトの普及によってアメリカの国民食になった 第1章         インディアンの居住地がアメリカの地方食を作った ベーリング海峡がユーラシア大陸と地続きだったころ、ベリンジャー平原を渡ってきたモンゴロイドは、エスキモー (= イヌイット ) とインディアン (= ネイティヴ・アメリカン ) に分かれ、前者は北極海沿岸部から奥に入らずに海洋動物を主食として選び、後者は内陸に進んで、陸棲動物の狩猟によって食生活を維持 南米まで浸透したアメリカ・インディアンによって、トマトやトウモロコシ、ジャガイモなどの食材が世界各地に広がる 第2章         アメリカ食の誕生 コロンバスが 2 回目の航海で持ち帰った農作物が大