ファッション・ビジネス 創造する未來 尾原蓉子 2017.1.13.
2017.1.13.
グローバリゼーションとデジタル革命から読み解くFashion Business 創造する未來 Future is Already Here
著者 尾原蓉子 一般社団法人ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション代表理事・会長。金沢美術工芸大学大学院客員教授。ハリウッド大学院大学特任教授。AOKIホールディングス社外取締役。経産省アパレル・サプライチェーン研究会委員
09年米国FITより「生産功労大賞」、毎日新聞社から「毎日ファッション大賞・鯨岡阿美子賞」、03年ハーバード・ビジネススクール・ビジネスマン/ウーマン・オブ・ザ・イヤーに日産のゴーン社長とともに受賞
日本に初めて「ファッション・ビジネス」という言葉と理念を、訳書『ファッション・ビジネスの世界』により紹介(1968年)。以来、ファッション・ビジネスの草分けとしての50年の体験に基づく将来への洞察、およびファッションのもの作りと流通の変革に関する提言を行っており、日本のファッション産業発展への貢献と人材育成がライフワークとなっている。14年には、ファッション関連産業の女性活躍支援を目的とする一般社団法人ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッションを設立。代表理事・会長として活発な活動を推進
発行日 2016.9.28. 初版第1刷発行
発行所 総研新聞社
はじめに
日本に初めて「ファッション・ビジネス」という言葉と概念を紹介した筆者の、半世紀にわたる実践と思索の集大成
「ファッション・ビジネス」という言葉は、ニューヨーク州ファッション工科大学FITの
”Inside the Fashion Business”という教科書に由来
「ファッションは、ファッションであり、かつビジネスなのだ」というのが、フルブライト留学生として筆者がFITで原著者のジャネット・ジャーナウ教授から直接学んだエッセンス ⇒ 1968年に翻訳、旭化成の記念事業として出版したのが『ファッション・ビジネスの世界』
以降、日本のFBは急激な成長を遂げたが、いま大きな壁にぶつかっている
ファッションが売れなくなった。革新的ビジネスモデルと脚光を浴びたSPA(日本製造小売業)も20年の間に制度疲労を起こしている
アパレルの売り上げは、ピーク時1991年の15.3兆円から13年の10.5兆円に減少
消費者の価値観が変わり、経済大国としての日本のポジションも低下、明らかな人口減少も始まる ⇒ FBに未来はないのか ⇒ Yes
and No
Disruption(秩序の崩壊)=破壊的革新を起こせばYes ⇒ 未来はつくるもの
Disruptionの好例は、ウーバーやエア・ビーアンドビー
デジタル・テクノロジーの抜本的活用によるビジネスモデルの変革やグローバルなビジネス展開が必須
米国の革新的なDisruption事例の紹介を通じてヒントを得るために本書を書いた
米国ではいま「小売り革命」が進行中 ⇒ テクノロジーの爆発的発展、アマゾンという巨大パワーが次々と打ち出す革命的な施策、起業家精神旺盛な若者たち、消費者の価値観と購買行動の変化等による突き上げが原動力
変革の中核をなす戦略 ⇒ ビジネスの総合的なデジタル化、Eコマースとオムニチャネル、顧客へのパーソナルな照準、ビジネスのサービス化を基盤とする
本書でとらえたビジネスチャンスとなり得る”潮流”とは;
² ファッションは、「デザインの流行」から「ライフスタイル」へ拡大
² 消費者は、「消費する人」から「生活者」に、さらに主体的な「自分物語の著者」に
² 生活者は、「プロシューマ―」や「セルシューマー」として、市民コマースの担い手に
² 顧客は、選択肢の豊富さよりも、自分好みのニーズに合った「パーソナル」な提案を期待
² 価値創造は、企業内部より、企業と顧客の間で最大に、FBのサービス化へ
² モノの利用は、所有からシェアリングへ、個人材から社会材へ
² 企業活動は、利潤追求中心から、社会善と幸福な人(顧客、社員)づくりへ
本書執筆の動機は、68年に新しい概念と仕組みを紹介した者として、新たな時代への転換を提言せずに、自身の役割は果たせない、との強い想いによる
日本文化の持つ「用の美」を評価し、自然を愛で、自然との共生を重視するDNAを活用
FBは変化のビジネス。欧米が生み出す流行を追うFBから脱皮したい
今後の変化の潮流あるいは方向性を捉える一助とされたい ⇒ 変化を「未来の萌芽」としてマネージする考え方と行動、チェンジ・マネジメントに役立てば幸い
第1部
FBのパラダイム・シフト
米国におけるDisruptionの象徴的事例を見て、それらを生み出す潮流は何か? これからのFBの核となるコンセプトと事例を取り上げる
「モノ売り」から、お洒落なライフスタイルの創造を支援する「サービス・ビジネス」にシフト
消費者に代わって、プロシューマ―(プロデューサー+コンシューマー生産消費者)やセルシューマー(販売消費者)の台頭
デザイナー・ブランドと小売りがFBを主導する時代を経て、インターネットやソーシャル・メディア(SNS)を活用するオムニチャナル企業が主導権を持つ時代へと進展
アマゾンのアパレル製品の2016年の売り上げは全米売り上げの5%に達し、17年度には最大のメイシー百貨店の売り上げを抜くと言われるまでに拡大
所得に占めるアパレル・靴の支出額は6%あった60年代から3%に激減
かかる環境下で、これまでの仕組みやビジネス手法を根底から覆すビジネスモデルが多く誕生
第1章
革新的モデル レント・ザ・ランウェイ
See Now Buy Now ⇒ ファッションの購買行動が、スマホやソーシャル・メディアで、より簡便に欲しいものを探し出し、納得いく価格であれば、即購入し、着用する
Rent the Runway ⇒ 09年ハーバード・ビジネススクールの女性2人が設立したパーティー用ドレスをネットでレンタルするビジネス。高感度ファッションのレンタル事業。フィットがより重要な女性のファッションへの要求を当事者である女性自身が自ら取り組む事業。エモーショナル価値を増幅する事業。プロム(高校生にとって重要なダンスパーティー)だけで40億ドルと言われる市場に大打撃。顧客の平均年齢は29歳。女性のクローゼットに死蔵されている服を社会の在庫として共有する。実店舗展開も開始。65千のアイテムを保有し、年商1億ドルまでに成長
第2章
巨大潮流とFBへのインパクト
Rent the Runwayを生んだ変化の潮流とは;
① ファッションの意味の変化
② テクノロジーの爆発的発展によるビジネスモデルの変化
消費財を扱うビジネスに巨大なインパクトを与えている変化の潮流とは;
① 人々の意識と行動の変化 ⇒ 「見栄消費」からNew Normalへの意識改革
② (デジタル)テクノロジーの膨張 ⇒ Eコマースの劇的発展
③ ビジネスのグローバル化 ⇒ 新興国の発展による世界のフラット化
④ 企業の社会的役割の増大 ⇒ Corporate Social Responsibility
第3章
視点の180度転換とは? コンセプトと事例を米国に見る
① ライフスタイル化 ⇒ 「アパレル製品を売るビジネス」からの脱皮
Lululemon
Athletica Inc ⇒ ライフスタイル・ブランドの新境地、ヨガウェアの元祖
② ビジネスの主体者が企業から個人へ ⇒ 「顧客コマンド」の時代へ
ネット・オークションが起源。EtsyはC to Cのマーケットプレイス
③ シンプル化・合理化・透明化モデル ⇒ 「卸型」モデルから「垂直型」「水平型」「直販」に進化。Warby
Parkerは眼鏡を扱うネットベースの垂直型革新モデル、Jet.comはリアルタイム・プライシングのEコマースでアマゾンに肉薄
④ ビジネスの運営はオムニチャネルへ ⇒ 顧客セントリック(顧客を中心に置く)ビジネスに有効。Macys’は百貨店の大再編の中で、Bloomingdalesとの2本立てにブランドを統合しPrivate Brandに加えて、Private
Labelも充実させ蘇る
⑤ 企業活動は「利益追求」から「社会貢献」「社会的問題の解決」へ ⇒ Life is Good社は「人生はいいものだ」を信条に小売り雑貨で得た利益の10%を社会的弱者に寄付
第2部
FBにおける「新たな価値創造」
ファッションはビジネスであり、そのビジネスの核になるのは「新しい価値」
日本のFBにおける価値創造の変遷と今後の方向 ⇒ 成長領域はどこに?
改めてファッションとは何かを考え、新たな市場を生み出す3つの牽引力を探る
第1章
FBでの価値創造の変遷と新たな方向
60年代 製造業が中心となって「お洒落な既製服」を生み出す
70年代 FBが急成長し、アパレル・流通業が「流行」を生み出す
80年代 デザイナーやブランド企業が「ブランドや個性」を生み出す
90年代 垂直型の製造小売業が「価値ある価格」を生み出す
00年代 ネット・ラグジュアリー企業が「利便性や体験」を生み出す。個人の論理
10年代 生活者や社会意識企業が「社会善や感情」を生み出す
第2章
改めて考える「ファッションとは何か」
ファッションの本質の4大要素
① 変化が生む新鮮さと、その創造
② 人間が美しく、魅力的でありたい願望
③ 社会や時代の反映
④ 個人の生き方、特に自己表現
ファッションとは、ある特定の時期及び場所において、多くの種類の人間が受け入れ、またはそれに従う衣服のスタイル(より広義に考えれば行動)の変化の過程の一連のもの
第3章
ファッション市場を広げる3つの牽引力
① High Style ⇒ 完成された美と技
② High Performance ⇒ 優れた機能、性能
③ High Devotion ⇒ 個人の嗜好、思い入れ
第3部
FBはどう変わるのか
未來へ向けたFBのイメージとビジネスモデルと、ファッション企業がいますぐ取り組むべきこと
第1章
テクノロジーが拓く近未来のFBと産業構造
ファッション産業の新しい構造は、次の2つの潮流を、ビジネスとして、「合理性」と「収益性」と「社会性」ある形で、調整・融合して構築するものになる
① 人々が求める、より人間的で情緒的な、心、愛、繋がり、そして自然と共生
② テクノロジーが可能にする自動化、機械化、無人化、人間の活動のアルゴリズム化
20~30年先のファッション産業を見るキーワード
① テクノロジーの進展が拓く新し世界――IoT、AI、3D印刷、Augmented Reality(拡張現実)、ロボット、ウェアラブルなどによるリテール・レボリューション
IoTはアナログなプロセスを繋いでデジタル化すること。今ある誰でも使えるテクノロジーで出来るもので、その目的は生産性の向上と価値創造にある ⇒ ファスナーで一貫生産の仕組みを持つYKKでは、世界に点在する自社製の生産設備をネットワークで繋ぎ、稼働状況をリアルタイムで把握。設備統合効率で見える化し、生産性を高めると同時に課題の表出に取り組む
② フラット化する商品企画、生産活動――Textile、Apparel、Retailの順送りから同時進行へ
③ 個人がデザイナー/マケッターになる――デザイン/製品化サービスが新たなニーズ
第2章
いますぐ取り組むべき課題は何か
① ビジネスのネット展開とデジタル化 ⇒ ネット展開はブランドとしての顧客への発信や顧客の情報収集のために不可欠であり、デジタル化はオムニチャネル戦略に必須
Beacon(灯台、無線標識) ⇒ 低消費電力の近距離無線技術による新しい位置特定技術を利用したデバイスで、定期的に電波を発信し、スマホの位置を特定し、ロケーションに合わせて必要な情報を配信する。カルフールでは来店客にプッシュ・メッセージを送って過去の購入データに基づく商品のレコメンやクーポンの提示など顧客に買い物情報を提供
② 自社製オムニチャネルの構築 ⇒ 協業、顧客セントリックで。オムニチャネルとは顧客セントリックのビジネス哲学に基づく企業戦略であり顧客の生涯価値を最大にするとともに、Eコマースと店舗ビジネス双方の利点を最大化・最適化することにより高い収益性を達成する
③ パーソナル化――新パラダイムにおける新規の価値創造。市場に物が溢れているにもかかわらず、企業がそれを求める人にピンポイントで案内したり、逆に個人が自分の好みに合致するものを見つけたり手繰り寄せるツールがないことが問題
Stitch Fix社 ⇒ ネットでパーソナル・スタイリングのサービスを提供
Live the Lock社 ⇒ あらかじめ顧客がエントリーした自分に合うスタイルだけを集めたワンストップ・ショッピング・サイト
④ FBのサービス化――モノの販売から”おしゃれ支援サービス"へ
レンタル/シェアリング、無料試着/型見本によるショッピング(Try.com)、キューレーション(Polyvore、シューフィッター)、製品のケア(保管/修理/サイズ補正:Patagonia)など、商品のマルチ使用による価値の増幅や、買い物プロセスの効率化と無駄の排除といった、顧客の嗜好やニーズに合わせて編集するなどの価値創造
これからのFBは、「"おしゃれをする”サービスを提供するビジネスであり、商品はそれを実現する手段の1つである」
Zappos.com(靴中心のアパレル通販業) ⇒ サービスを”コスト”と見做さない。ブランドを築くための投資、顧客ロイヤルティを築くための投資と捉える
未來へ向けての価値創造 ⇒ 新ビジネス(パラダイム)のコアは、顧客セントリックであり、それも顧客に照準を当てるもの
NastyCal.com(ビンテージ・ファッションのネット販売) ⇒ 顧客がパートナー
BirchBox(化粧品のサブスクリプション=定期購入)、Gwynnie Bee(プラスサイズ(大きなサイズ)のアパレル・レンタル/サブスクリプション)
第3章
マーチャンダイジング/マーケティングの革新
市場は、不特定多数の最大公約数的な中間市場から、ミニ市場あるいは顧客へと変容
ミレニアル世代と主体性を高めたキャリア女性が志向する「新ラグジュアリー」がこれからのFBを牽引
世界人口の3割を占め、米国では最大の世代グループに。
米国でHENRY=High-Earner Not Rich Yetと呼ばれる
より本質を見据えた「サステイナブル・ビジネス」重視にシフト ⇒ スローファッション、ロングテールが台頭、そのためには商品の独自性や創造性に加えマニュファクチャリングとの連動が重要
マーチャンダイジングの5滴(適品、適時、適価、適量、適所)は、デジタル・テクノロジーにより、それぞれが異なる新たな可能性あるいは展開を含む
マーチャンダイジングは、FBに特有のビジネス運営の手法であり、FBの心臓部だったが、今後はマーケティングやマネジメント、マニュファクチャリングとの連動が不可欠
クリエーション(創造性)がFBの最重要資源 ⇒ 「作品」を商品に
第4部
グローバル時代 企業と個人の課題
新パラダイムのFBの中核となる潮流は、グローバル化、デジタル化、人間中心、特に個人化への動きであり、それを実現するのは「人」の力
グローバル企業となるための戦略、ファッションの新しい形に対し日本文化が果たすべき役割、企業・個人に求められるものは革新、ダイバーシティ、リーダーシップ
第1章
グローバル・ブランドになる――企業やブランドが、グローバルに適用する存在として発展・成功するために必要な条件
グローバル3.0の時代 ⇒ 個人レベル(消費者又は事業家)のグローバル化が急速に進行
① 明確な企業理念を持ち、それに基づく戦略を実行する
② 優れたブランドとブランディング――物語を語れる
③ 明確な”ビジネスモデル”と、それを実践するオペレーション力
④ オリジナリティの重視
⑤ 異文化への対応力――海外では「日本の常識」は通用しない
⑥ 人材のダイバーシティ――人種、性別、年齢を超えた多様性
⑦ 環境、社会、ガバナンスへの意識(ESG)
⑧ クリエイティブ、イノベイティブな企業活動をリードする経営力と人材
ユニクロと無印良品の成功に学ぶ
第2章
ファッションの新しい形を日本から世界へ――日本文化の再認識と世界への発信
日本文化を独自性あるファッション/ライフスタイルに発展させる
「新しい価値提案」ができる日本ブランドが世界に進出する ⇒ Tomorrow Land、無印良品、ユニクロのニューヨーク進出
クール・ジャパン機構(官民ファンド)が後押しする海外展開
「用の美」 ⇒ クリエーションとテクノロジーの融合による「新たな価値創造」。日本ほど高いレベルで双方を併せ持つ国は少ない。実用的な機能と、無駄を削ぎ落した美しさの合体が数多く存在する
「132 5」コンセプト ⇒ 1枚の布から作られる3次元の造形を、折り畳みプレスをかけて半面(2)に仕上げる。その幾何学的な形で折り紙のように畳まれたものを、持ち上げるようにして広げて着用する(5)
「もったいない」精神と「着物」の知恵から、未来型サステイナブル・ファッションを創造する
「自然との共生」から発想・開発・発展できるもの、をストーリーに乗せて発信する
第3章
「創造する未來――企業と個人への期待」
未來へ向けて取り組むべき重要課題:
① 「新しい価値」の創造――クリエーション、イノベーションが重要。ディスラプションを起こす
② 顧客セントリックの考え方に基づくオムニチャネル構築――「意識」と「組織」の変革
③ デジタル時代への対応――テクノロジーのフル活用
④ ビジネスの無駄の徹底排除――価値を生まないプロセスや業務を排除
⑤ 世界に開かれた企業になる――インバウンドも含め、グローバル対応の態勢を作る
⑥ 働く人が、やり甲斐、幸せ、生きがいを感じて成長する、達成感ある仕事・職場作り
⑦ 社会に貢献――環境に優しい事業活動、社会の問題解決
個人に期待すること:
① プロフェッショナルになる――2つ以上の専門能力を
② グローバル人材になる――コミュニケーション力、現場力、当事者力、主体性、自己のアイデンティティ
③ 人と違う自分を創る――個性ある存在
『Fast Company』誌が提唱する新たなコンセプト:
「Flux(流動する)ゼネレーションが、現代のカオスというべき時代をリードする」
Fluxゼネレーションとは、「いまという時代」と「人のタイプ」、すなわち”マインド”による捉え方。従来のやり方に固執せず、柔軟でアジャイル(聡明で素早い)、成長のため、環境変化をテイク・アドバンテージし、新たなプロジェクトや事業に、恐れることなくリスクをとって取り組む人たち
The future is already here. It’s just not evenly
distributed.(SF作家ウィリアム・ギブスン)
あとがき
リーマン・ショック、東日本大震災を通じて、人々の心の変化は筆者にとって衝撃的
人々の意識や価値観が大きく変化
執筆に4年かかったために、標的が変化
これからのFBを動かす潮流は、「パーソナル化」と「サービス化」であり、それを動かすのは「人材」
Wikipedia
尾原蓉子(おはら ようこ、1938年10月7日 - )は、日本の実業家。IFIビジネス・スクール元学長。西友元・取締役、エイボン・プロダクツ取締役、良品計画取締役、旭リサーチセンター取締役。柳井正・ファーストリテイリング代表取締役が最も尊敬する女性とされている(05年『日経トレンディネット』に掲載された300人の女性たちに話したこと)。
1938年大阪府生まれ。高校時代(県立旭丘)に米国留学AFSを経て、1962年東京大学教養学部卒業後、旭化成に大卒女子の新卒入社として初めて入社。ファッション工科大学(FIT)留学、ハーバード・ビジネス・スクールAMP修了。米国ウッドベリー大学名誉芸術博士。IFIビジネススクール副学長・学長を経て2005年より金沢美術工芸大学大学院客員教授。現在は、一般社団法人ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション代表理事・会長。
主な職歴:
1962 旭化成工業入社
1991~99 旭化成マーケティング部FB人材開発部長
1991~94 旭化成テキスタイル取締役、旭リサーチセンター取締役
1999~2009 財団法人ファッション産業人材育成機構IFIビジネススクール学長
2008~2010 良品計画社外取締役
主な公職
1993~97 社団法人ザ・ファッショングループ会長
1999~2000 NHK中央番組審議会委員(02年委員長)
1999~2010 財団法人女性労働協会理事
2002~06 文部科学省 大学設置・学校法人審議会 大学設置分科会委員
2004~10 財団法人国際経済交流財団理事
2006~08 経済産業省 産業構造審議会 繊維産業分科会委員
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