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名文と悪文  萩野貞樹  2024.1.25.

  2024.1.25.  名文と悪文 ちょっと上手な文章を書くために   著者 萩野貞樹  1939 年秋田県生まれ。 1964 年一橋大卒。 70 年論文で月刊文法賞受賞。 71 年評論で自由新人賞受賞。その後高校教師から産業能率短大講師となり、同短大助教授を経て、現在、産業大助教授   発行日            1992.6.25.  初版発行           発行所            日本教文社  ( 日本語ライブラリー )   『 24-01  悪文』の関連で読む   表紙カバー袖裏 まず名文に惚れ込まう。古典・名文は文章秘法の宝庫 平家物語が使ふ言葉の列挙、徒然草のリアルな人物描写、幸田露伴の爽やかさ、谷崎潤一郎のこだはった文字遣ひ、山本夏彦の起承転結の離れ技、福田恆存の翻訳術・・・・・ 例文をもとに名文のツボを明らかにし、心地よく文章のコリをほぐす「文章はり治療」読本   はじめに――先人に学ぶということ 文章読本といった名で本を書いた人といえば、谷崎潤一郎、川端康成、伊藤整、菊池寛、三島由紀夫、丸谷才一。幸田露伴は『普通文章論』 本書を書くのは、よい文が読みたいという 1 読書人としての願いのため 冒頭に列挙した人たちの存在が、目に見えぬ形で日本人全体の文章力を、ある程度の水準に保たせていたが、今が全体に水準が落ちた。その理由は、個人先人先輩に学ぶということを、何か創造性を欠き個性を顧みない旧弊な態度であるかのように、世を挙げてはやし立ててきたからに他ならない。確かな力を備えた人を尊ぶことを止めて、結果は「にらみ」が消え、文章力を一定の水準に保たせるための命綱を失った 憧れ、学び、倣うということの意義がひとしなみに否定されてしまっても、そこには確かに「あなた」は残る。それを称して人は「個性」といい「個人」というが、それは生まれ...