音楽の見取り図 土田京子 2026.9.19.
2026.9.19. 聴き方・弾き方が変わる 楽曲分析入門 音楽の見取り図
著者 土田京子 都立駒場高校音楽科を経て、東京藝術大学作曲科卒業。トロント王立音楽院ピアノ科卒業。1977年から1994年まで聖徳学園短期大学(現聖徳大学)音楽科講師。1994年から2007年まで、同志社女子大学音楽科講師。東京・京都・大阪・福岡にて音楽研究グループ“ティータイムトーク”を主宰。東京・練馬にて、音楽教師の再教育塾「説き語り音楽塾」を主宰。豊かな教師力の養成に全力を挙げている。2006年より、英国王立音楽検定(ABRSM)日本事務局に協力、通訳・翻訳・各種企画に従事。その普及に尽力している。「アカンサス音楽教育研究所」所長。
説き語り音楽塾 http://www.otojuku.com/
アカンサス音楽教育研究所 http://www.acanthus-music.com/
発行日 2026.6.20. 初版発行
発行所 ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
はじめに
音楽の好きな人に読んでいただき、楽譜から音楽そのものを捉える方法を聴く・弾くの両面から一緒に考えてほしい。楽譜にじっくり向き合って新しい付き合い方を探る
l 演奏とは通訳すること
演奏とは、作曲家が魂に抱いた思い、印象、言いたいことを聴き手に「通訳してあげること」
l 楽譜は台本のようなもの
l 楽譜と台本の違い
言葉は即、意味を持つが、楽譜はそれ自体では曲全体の持つ情緒、語りたい中心的な思いが分かり難い。それ故、楽譜をよく見て、そこに込められたメッセージを拾い上げる技術が重要
l この本の主題
どうやって、楽譜に語られている「物語」を解き明かしたらいいのでしょう、それが主題
l
l 第1部(第1~4章)
解き明かしに必要な視点を列挙
l 第2部(第5~7章)
「曲の見取り図」の描き方
l 第3部(第8,9章)
アンサンブルの楽譜について
第1章 最初におさえておきたい基本的なこと
――音符を細かく見る前に
l 時代と作曲家を把握する――時代・作曲家・活躍した地域によって、作曲技法にいろいろな違いがある
l 曲全体の分量を把握する――全楽章で1曲。分量を小節数で把握
l 調性を把握――調号がつく順番。#は第5線の上(ファ)から始まって5度高い音を順に。♭は第3線の上(シ)から始まって5度低い音を順につける
l 速度標語を把握する――ニュアンスと曲全体の雰囲気の把握
l 拍子を把握する――2拍子系統と3拍子系統の2種類
第2章 曲の形にはどんなものがあるだろう
――形式について
「同じメロディが戻ってくる」ことが大きな武器
l 3部形式――サンドイッチの形。ソナタ形式に繋がる
l ロンド形式(旋頭曲)――主題が定期的に戻ってくる
l 変奏曲――バロックから古典派の時代に必須の技術
l ソナタ形式――もともとは「器楽のために書かれた曲」の意。提示部・展開部・再現部
第3章 メロディーに似合う応援団とは?
――和音と和声について
l メロディとベースライン
l メロディとその応援団――音階。和音は単音に響と潤いを与える応援団
l 和音と和声――和音同士の相性を整えたのが和声法
第4章 対位法という書き方
――西洋音楽のルーツ
対位法とは、複数の独立した旋律(メロディ)を、それぞれの動きを保ちながら美しく調和させて重ね合わせる音楽の技法。和音の縦の響きを重視する「和声法」に対し、対位法は各声部の「横の旋律(メロディ)の流れ」を同時にどう動かすかを重視
もともとは「声」のための技法で、1つの声部(メロディ)に対して2つ目、3つ目の声部が絡み合い、聴きあって音楽が進行する
器楽にもその技法が多用され、最初が「組曲」。「フーガ」はその技法が最高度に達したもの
そこへ「平均律」という調律法が出現
l バッハ《インヴェンション第1番》を見てみよう
l 全終止とは?――はっきりとした「一段落」を示す和音の繋がり。ほかに「半終止」「偽終止」「変革終止」があり、これらを「カデンツ」と総称
第5章 ソナタを分析しよう
――モーツァルト ピアノ・ソナタ K. 330 ハ長調
l 曲全体の概要を把握する――楽章の数と各楽章の概要
l 第1楽章――ソナタ形式
l 第2楽章――3部形式
l 第3楽章――ソナタ形式
l 全体を俯瞰する
第6章 変奏曲を分析しよう
――ベートーヴェン パイジェルロの主題による6つの変奏曲
l 作品の書かれた時代とその背景――ベートーヴェン25歳の時の作品。パイジェルロはナポリの作曲家
l 各変奏の内容などうなっている?
l 主題――調整はト長調、6/8拍子、20小節、速さはAndantino
l 第1変奏
l 第2変奏
l 第3変奏
l 第4変奏
l 第5変奏
l 第6変奏
l 全体を俯瞰
第7章 分析の総まとめをしよう
――ベートーヴェン ピアノ・ソナタ Op.13 ハ短調「悲愴」
第1楽章――長大なソナタ形式
第2楽章――スロー・ロンド
第3楽章――ロンド・ソナタ
第8章 ピアノからアンサンブルをイメージしよう
――ピアノの楽譜と耳の想像力
l ピアノの楽譜が役立つ理由――音楽の概要を確認できる
l 耳の想像力を掻き立てるピアノの楽譜
第9章 スコアを読んでみよう
――楽譜からアンサンブルに向き合うために
l スコアとは――オーケストラ全体が「総譜」、楽器ごとの譜が「パート譜」
l 移調楽器――記譜音と実際に鳴る音がずれる楽器(ホルン)
YAMAHA ホームページ
音楽の見取り図~聴き方・弾き方が変わる楽曲分析入門~
曲を弾く前に、聴く前に。
音楽の本質をつかむための楽譜の読み方を知ろう!
商品の説明
音楽を聴くとき、あるいは弾くとき、どんなことからまず始めますか?
とりあえず音源の再生ボタンを押す?最初の4小節を弾いてみる?
そんな方には、ぜひ、楽譜を読み解くことから始めてほしいのです。
楽曲を構成する基本的なことから把握し、楽譜を俯瞰して、全体像を掴む。
そうすると、音楽を聴いたとき、弾いたとき、
いつもと違う景色が見え、違う音が聞こえてくるはずです。
ピアノ曲から名曲のスコアまで、一緒に読み進めるだけで、少しずつ楽譜との付き合い方がわかるようになります。
ぜひ本書で楽曲分析の一歩を踏み出してみてください。
コメント
コメントを投稿