文学は割に合う! Antoine Compagnon 2026.7.31.
2026.7.31. 文学は割に合う! 2024 著者 アントワーヌ・コンパニョン Antoine Compagnon 1950 年、ベルギー、ブリュッセル生まれ。理工科大学校、国立土木学校という理系のエリート校を卒業したが、その後、 25 歳で文学研究に転じた。パリ・ソルボンヌ大学教授を経て、 2006 年よりコレ ─ ジュ・ド・フランス教授。コロンビア大学教授を兼任。 2022 年に、アカデミー・フランセーズの会員に選出される。プルースト、モンテーニュ、ボードレール、文学史、文学理論に関する著書が多数ある。 本田 貴久 (ホンダ タカヒサ) (訳) 1975 年生まれ。中央大学経済学部准教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。訳書に、ウィリアム・マルクス『文人伝 ── 孔子からバルトまで』(水声社)、ジャン=ピエール・デュピュイ『ありえないことが現実になるとき ── 賢明な破局論にむけて』(共訳、ちくま学芸文庫)、ジャン=クロード・ベルフィオール『ラルース ギリシア・ローマ神話大事典』(共訳、大修館書店)など。 発行日 2026.3.25. 初版第 1 刷印刷 3.30. 発行 発行所 作品社 挑発的なタイトルをつけたが、今日、文学やその価値、効力、有用性、未来を疑う人々が、同僚である大学教員や同志である作家、そして私の読者の中にも出てきていると実感する この文学への疑いを端的に要約すると「文学は得にならない、あるいはもう得にならなくなるだろう」ということになる 2012 年に仏人作家が、フランス文学の凋落を示す兆候を描き、その終焉を予言した。仏文学のアメリカ化と商業化を非難する一方で、文学賞を目指して棚に並ぶ商業的とは言えない小説が次第に出版されなくなっているという。この敗北主義的な痛々...