血脈 佐藤愛子 2026.6.6.
2026.6.6. 血脈 ( けつみゃく ) 著者 佐藤愛子 大正 12(1923) 年大阪生まれ。甲南高等女学校卒業。戦後「文芸首都」の同人となり小説を書き始める。昭和 44(1969) 年「戦いすんで日が暮れて」で第 61 回直木賞を、昭和 54 年「幸福の絵」で第 18 回女流文学賞を受賞。平成 12(2000) 年、父の作家・佐藤紅緑、異母兄のサトウハチローを始めとする佐藤家の人々の凄絶な生の姿を描いた大河小説「血脈」の完成により第 48 回菊池寛賞を受賞。平成 27 年「晩鐘」で第 25 回紫式部文学賞を受賞。平成 29 年、旭日小綬章を受章 発行日 ( 上 )2001.1.10. ( 中 )2011.2.10. ( 下 )2021.3.10. 第 1 刷 発行所 文藝春秋 上巻初出 『別冊文藝春秋』 188 ~ 190 号、 192,3 号、 195 号、 197,8 号、 200,1 号 中卷初出 『別冊文藝春秋』 203 ~ 214 号 下巻初出 『別冊文藝春秋』 221 ~ 224 、 226 ~ 232 号 第 1 部 第1章 予兆 大正 4 年秋、横田シナが初めて茗荷谷の洽六を訪ねて来た時に道で八郎とすれ違う。それが佐藤家の混乱の端緒 洽六は雅号を紅緑といい、新聞小説を書かせれば当代人気随一といわれている大衆小説家 その前は松竹新派の脚本を書き、その前は子規門下の俳人、さらに前は新聞記者 今は小説を書く傍ら、「新日本劇」という小劇団の顧問 茗荷谷の邸は 400 坪あり、常に大勢の人が出入り 神戸の聚楽館で女優業をスタートしたシナは、聚楽館が映画館となったため失業、すでに佐藤家の食客になっていた役者の元安サカラッキョの紹介で、一緒になっていた三浦とも...