投稿

7月, 2024の投稿を表示しています

子規全集(第7巻 随筆)-松蘿玉液、墨汁一滴、病牀六尺、仰臥漫録  正岡子規  2023.9.19.

  2023.9.19.  子規全集第 7 巻 随筆  ( 非売品 )   著作者      故・正岡子規 発行日      大正 13 年 10 月 25 日 印刷          10 月 30 日 発行 発行所      ( 資 ) アルス    発行者 合資会社代表者 北原鐵雄   口絵 胡盧 ( ころ、瓢箪 ) の図  依様画胡盧  2,3 日前ちぎりし夕顔 ?( 実物大 )     ( 病臥漫録 ) 鶏頭の図          昨日床屋の持て来てくれた盆栽  草花の鉢並べたる床屋かな  ( 病臥漫録 )     Ø   松蘿 ( ら、つた ) 玉液 明治 29 年刊。子規が愛した中国産の墨の銘を取って名付けられた l   4 月 21 日 病の間に杖にすがって庭を徘徊。日うららかにして心よきこといわん方無し         萩桔梗撫子なんど萌えにけり 演劇脚本:『桐一葉』を非難したのは櫻痴の作を褒めるのかというが、重視したからこそ非難したので、櫻癡學海は取り上げもしない 批評欄:新聞雑誌の批評欄で非難すると腹を立てる著者が少なくないが、批評される書の価値は第一に批評の長短によって決まる。批評が長ければその評語の如何に関わらずその書に重きを置いたからで、褒語多きと貶語多きとはその次に価値を決める標準である。批判の長短こそ第一の褒貶であり、言語の褒貶は第二の褒貶なるべし l   4 月 22 日 『詩人の棚卸し』を書いたら、詩人仲間に動揺が走ったという。そんなことで動揺するような蒟蒻的詩人は物の役にも立つまい l   4 月 24 日 旅行:壁に懸けた古蓑を見て、 6 年前千葉から小湊へ出ようとしたときに多喜で春雨に会い、泊まるのも面白くなかったが、菅笠だけでは凌ぎかねて路の辺の小店で求め、肩に打掛けたときに 1 句         春雨のわれ蓑着たり笠着たり 水戸旅行の際は藤代に泊まり次の朝から降られて         はたごやの門を出づれば春の雨 l   4 月 27 日 種竹 ( 本田、漢詩人 ) 山人:梅見の旅行の送別の詩が多すぎるとの批判あるが、山人と梅との関係を知れば納得がいく。梅は名といえば何をおいてもどこへでも出かけたからで、古来梅花を詠ず