セレンゲティ・ルール Sean B. Carroll 2017.9.9.
2017.9.9. セレンゲティ・ルール 生命はいかに調節されるか The Serengeti Rules ~ The Quest to Discover How Life Works and Why It Matters 2016 著者 Sean B. Carroll 1960 年オハイオ州トレド生まれウィスコンシン大マディソン校教授。進化発生生物学 ( エボデボ ) の第 1 人者。 2012 年』ベンジャミン・フランクリン・メダル、 2016 年ルイス・トマス賞受賞。翻訳された著書に『シマウマの縞、蝶の模様――エボデボ革命が解き明かす生物デザインの起源』 訳者 高橋洋 翻訳家。同志社大文学部文化学科卒 ( 哲学及び倫理学専攻 ) 発行日 2017.6.30. 第 1 刷発行 発行所 紀伊国屋書店 病んだ生態系を治癒することにより、激減してゆく動物は取り戻せる イントロダクション――奇跡と驚異 タンザニアルート B144 の東端に、ンゴロンゴロ・クレーターの巨大な緑の斜面が屹立 大地溝帯にある多数の死火山の 1 つが崩壊して形成された幅 16 ㎞のカルデラで、 25,000 頭以上の大型哺乳類が生息 西方には広大なセレンゲティ ( マサイ族の言葉で「無限の平原」の意 ) 平原が横たわる 両者の間には、全長 50 ㎞のねじれた荒地の迷路、オルドヴァイ峡谷がある ⇒この斜面で 150 ~ 180 万年前に東アフリカに住んでいた 3 種のヒト科動物の骨を発見、後には 360 万年前の人類の祖先、小さな脳を持ち直立歩行していたアウストラロピテクス・アファレンシスが残した足跡を発見 ホモ・サピエンスが存在してきた 20 万年のほぼ全期間にわたり生物学が人間を制御してきたが、この 100 年で形勢が逆転、人間が生物学を制御 生物学に対する医療と農業の進歩の影響は甚大 ⇒ 自然の変化の度合いに比べると、平均寿命がかくも短期...