移民からみるアメリカ外交史 Donna R. Gabaccia 2016.6.20.

2016.6.20. 移民からみるアメリカ外交史 Foreign Relations: American Immigration in Global Perspective 2012 著者 Donna R. Gabaccia トロント大歴史学教授。 05 ~ 12 年ミネソタ大移民史研究センター所長。 08 年社会科学史学会会長。移民史を中心にジェンダー、階級、労働、食文化など多岐にわたる分野で著書、論文多数。本書は 13 年セオドア・サロートス記念出版賞受賞 訳者 一政 ( いちまさ野村 ) 史織 中央大法准教授。 06 年バーミンガム大社会科学研究科文化研究・社会学専攻博士課程修了 (Ph.D) 。 08 ~ 10 年東大大学院総合文化研究科助教。 10 年中央大法助教を経て 11 年より現職 発行日 2015.11.15. 印刷 12.10. 発行 発行所 白水社 まえがき 移民と外交はアメリカと世界のつながりだと認識し、移民たちの国境を越えた人生が、アメリカ政府が追求する国際関係とどのようにかかわりあっていたかを考察 序論 本書は、移民政策を国内のみの視点からではなく、グローバルな視点から議論すべきであると提案する 移民によって「下から」作られる越境的なつながりと、連邦政府によって「上から」作られるアメリカの世界政策や対外政策が交差するところに対して、焦点を合わせようとしている 学者たちは、移民を国際的なものというより、越境的なものとして分類 本書で明かされるのは、国民国家の政府が持ち続けている、国境を定め、国境を越えるための規制を制定する力を、移民たちが一番理解しているということ。移民たちは、国民国家の権力というものを非常に身近に、時には日常的に経験している 第1章 ...